一時は息を吹き返したナイジェリアにトドメの一撃。なでしこジャパンに再び勢いをもたらした北川ひかるのFK弾は値千金だった【パリ五輪/コラム】

2024年08月01日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

試合はある意味、生き物だ

ナイジェリア戦で大きな仕事をやってのけた北川。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 現地時間7月31日に行なわれたパリ五輪のグループステージ3戦目、ナイジェリアと戦ったなでしこジャパンは32分までに首尾よく2点を先行。しかしセーフティリードかと思いきや、42分、エチェジーニに強烈なミドルを叩き込まれて1点差とされてしまった。

 1-2となってからのナイジェリアは、それまでの体たらくが嘘のように生き生きとプレー。ゴールがチームを蘇られるとはこういうことかと、それを実感させられるシーンでもあった。

 試合はある意味、生き物だ。ゲームには流れというものがあって、ちょっとしたきっかけでピッチ上の様相は変わる。2点をリードされて瀕死状態だったナイジェリアが1点を奪って息を吹き返すのだから、改めてサッカーとは面白いスポーツだと思った。

 ただ、そんなナイジェリアの勢いも長くは続かなかった。
 
 嫌な時間帯での失点でナイジェリアの勢いに呑み込まれそうになったなでしこジャパンだが、45+5分に良い位置(ゴール正面右寄り)でFKを得る。これを、今大会初先発の北川ひかるが美しいフォームから直接、左足で突き刺す。日本に再び勢いをもたらす追加点を最高のタイミングで奪ってみせた。

 一旦は失った流れを引き戻したなでしこジャパン。この試合の勝敗を左右した一因は、ナイジェリアにトドメを刺した北川のFK弾だ。前半のアディショナルタイムという良い時間帯ということもあって、彼女のゴールは値千金だった。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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