狙い通りの形から冷静なフィニッシュ
インハイ1回戦で決勝弾の黒葛原。写真:安藤隆人
[インハイ1回戦]仙台育英 1-0 都市大塩尻/7月27日/ハワイアンズスタジアムいわき
黒葛原結天と書いて「つづらばら・ゆうま」と読む。
仙台育英の10番を背負い、ボランチからトップ下、FWまでセントラルポジションであればどこでもこなせる男が、インターハイ初戦の都市大塩尻戦できらりと光るプレーを見せた。
フィジカルに秀でたFW河野宗眞と縦関係の2トップを組んだ黒葛原は、河野のポストプレーに反応してラインブレイクを仕掛けたり、中央の位置でボールを受けてキープしてから周りにボールを叩いたりと、ゲームメイクとアタックの両方のタスクを担った。
0-0で迎えた後半25分、「ずっと狙っていた」という形でチームに決勝弾をもたらした。GK小川陽海のロングキックの軌道を瞬時に把握すると、落下地点に河野がポジション取りできているのを確認し、オフサイドラインに残った相手のCB小山哲のポジショニングも把握して、入れ替わるように裏のスペースへダッシュ。
そこに河野がバックヘッドしたボールが届くと、その時点で相手GKと1対1に。対応に来た小山を抜群のボディバランスでいなすと、右足のシュートで飛び出してきたGKの股の間を冷静に破った。
「相手を見てサッカーをすることが好きなので、どこが狙い目か、どこで加速していくべきかを考えてやっています。ゴールシーンも河野が絶対に競り勝ってくれると信じていましたし、バックヘッドする際には、もうスペースがはっきりと見えていました」
武器である駆け引きの妙と一瞬のスピードを存分に発揮した決勝弾。
「昨年はインターハイ予選で多賀城に負けて出られず。選手権は出場しましたが、初戦で神戸弘陵を相手に0-4と、1点も取れないまま負けてしまった。神戸弘陵はチームとしての完成度が非常に高くて、圧倒されてしまったからこそ、今年はどうしても全国で勝ちたかった」
試合後、大粒の汗を流しながら充実した表情を見せた黒葛原は、全国大会に対して並々ならぬ気持ちを持っていた。その理由は、昨年の悔しさはもちろんあるが、彼の3つ上の代のサッカーに対する意識も強くあった。
【画像】帝京、国見、鹿実、市船… 強豪校別 歴代ベストイレブン!
黒葛原結天と書いて「つづらばら・ゆうま」と読む。
仙台育英の10番を背負い、ボランチからトップ下、FWまでセントラルポジションであればどこでもこなせる男が、インターハイ初戦の都市大塩尻戦できらりと光るプレーを見せた。
フィジカルに秀でたFW河野宗眞と縦関係の2トップを組んだ黒葛原は、河野のポストプレーに反応してラインブレイクを仕掛けたり、中央の位置でボールを受けてキープしてから周りにボールを叩いたりと、ゲームメイクとアタックの両方のタスクを担った。
0-0で迎えた後半25分、「ずっと狙っていた」という形でチームに決勝弾をもたらした。GK小川陽海のロングキックの軌道を瞬時に把握すると、落下地点に河野がポジション取りできているのを確認し、オフサイドラインに残った相手のCB小山哲のポジショニングも把握して、入れ替わるように裏のスペースへダッシュ。
そこに河野がバックヘッドしたボールが届くと、その時点で相手GKと1対1に。対応に来た小山を抜群のボディバランスでいなすと、右足のシュートで飛び出してきたGKの股の間を冷静に破った。
「相手を見てサッカーをすることが好きなので、どこが狙い目か、どこで加速していくべきかを考えてやっています。ゴールシーンも河野が絶対に競り勝ってくれると信じていましたし、バックヘッドする際には、もうスペースがはっきりと見えていました」
武器である駆け引きの妙と一瞬のスピードを存分に発揮した決勝弾。
「昨年はインターハイ予選で多賀城に負けて出られず。選手権は出場しましたが、初戦で神戸弘陵を相手に0-4と、1点も取れないまま負けてしまった。神戸弘陵はチームとしての完成度が非常に高くて、圧倒されてしまったからこそ、今年はどうしても全国で勝ちたかった」
試合後、大粒の汗を流しながら充実した表情を見せた黒葛原は、全国大会に対して並々ならぬ気持ちを持っていた。その理由は、昨年の悔しさはもちろんあるが、彼の3つ上の代のサッカーに対する意識も強くあった。
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東京出身である黒葛原は、FC駒沢U-15の先輩たちが仙台育英に進んでいるのを見て、自身も親元を離れてプレーする決意をした。ちょうど彼が中3の時の高校3年生には、今もプロ注目の大型ボランチとしてJスカウト陣が熱視線を送るMF島野怜(明治大)がいた。
「島野さんは上手くて強かった」と語るように、この代はプリンスリーグ東北で3位になり、島野はボランチながら15ゴールを叩き出して得点ランキング2位に輝いた。選手権でもベスト16に入り、近年の仙台育英の中では『最強世代』にあたるチームだった(島野は1年の時に選手権ベスト8、2年の時にはベスト16)。
さらにこの時にリーグ3位のゴールを決めていた、大学注目のFWの1人である佐藤遼(城西大)は、FC駒沢U-15の先輩でもある。「佐藤さんは早くて決定力がある。大事な場面で決めていた印象があるので、僕もここで佐藤さんのような存在になりたい」と黒葛原は口にする。
「やっぱり僕の中で島野さん、佐藤さんの代をかなり意識しています。そのためには全国で結果を出していきたいと思っています」
次は2回戦・共愛学園との一戦。憧れの代がたどり着いたベスト16、さらにその先を目ざして、黒葛原は2試合連続ゴールを虎視淡々と狙う。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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さらにこの時にリーグ3位のゴールを決めていた、大学注目のFWの1人である佐藤遼(城西大)は、FC駒沢U-15の先輩でもある。「佐藤さんは早くて決定力がある。大事な場面で決めていた印象があるので、僕もここで佐藤さんのような存在になりたい」と黒葛原は口にする。
「やっぱり僕の中で島野さん、佐藤さんの代をかなり意識しています。そのためには全国で結果を出していきたいと思っています」
次は2回戦・共愛学園との一戦。憧れの代がたどり着いたベスト16、さらにその先を目ざして、黒葛原は2試合連続ゴールを虎視淡々と狙う。
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