「僕の策がなかった」数的不利が響き5失点。磐田の横内昭展監督が湘南戦大敗を猛省「走り切ってくれた選手たちに申し訳ない」

2024年07月16日 岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

「この敗戦をしっかりと受け止めて」

湘南戦で選手たちに指示を送る横内監督。数的不利で苦しい状況のチームを鼓舞し続けた。写真:永島裕基

 7月14日、ジュビロ磐田はJ1第23節で湘南ベルマーレと敵地で対戦し、0-5で敗れた。

 試合前の時点で磐田は16位で、湘南が19位。J1残留を争うライバルとの6ポイントマッチだ。難しいアウェーの地でも、なんとしてでも勝点3を掴みたかったが、16分、早々に横内昭展監督の用意してきたプランが崩れてしまう。

 エリア内でリカルド・グラッサが相手FWのルキアンを抱える形で倒してしまい、PKを献上。抜け出されていればGK杉本光希と1対1の状況だったため、決定的機会の阻止で背番号36は一発退場となった。

 22分にこのPKをルキアンに沈められて先制を許したあと、飲水の時間を使ってチームの意思統一を図り、4-4-1の布陣で堅守からのカウンターを狙ったが、38分に失点し0-2に。さらに44分、右サイドを切り崩されて3失点目を喫し、ハーフタイムを迎えた。

 横内監督は難しい状況に陥ったチームに、試合中やハーフタイムになんと声をかけたのか。指揮官は試合後、次のように明かした。

「ひとり少ない状況なので、選手たち一人ひとりが走り切れるかどうかを確認しました。前半もボールを受けてから自分たちの時間を作れなかったり、攻守の切り替えに苦労した選手もいたと思います。もちろん、本当に苦しかったと思いますが、それでも"走り切れるか"と選手たちに聞いて、『やる』という覚悟を伝えてくれました」
【PHOTO】最後まで諦めず選手を後押しし続けたジュビロ磐田サポーター!
 後半は立ち上がりから果敢にハイプレスをかけるシーンもあり、相手を押し込む時間もあったが、やはり10対11の戦いの難しさ、さらに夏の暑さもあり徐々に体力を消耗。52分にクロスバーに当たって高く浮いたボールを押し込まれるという不運な形で4点目を決められると、75分にもゴールを割られ、敵地で大敗を喫した。

 指揮官は苦しい状況でも諦めずに走り抜いた選手たちを賞賛したうえで、責任は自分にあると語った。

「多くのサポーターが最後まで後押ししてくれたなかで、失点を重ねて大敗をした。僕の策がなかったところに尽きます。声を出し続けてくれたサポーターや、ひとり少ないなかで走り切ってくれた選手たちに申し訳ないです」

 ダメージの残る試合になったかもしれない。だが、横内監督はすでに次のゲームに目を向けている。

「切り替えるしかない。引きずっても仕方がないですし、ロッカールームでも次への話をしました。ただ、この敗戦をしっかりと受け止めて、次に向かいたいと思います」

 次節は7月20日、湘南戦に続いて順位の近い京都サンガF.C.(19位)と対戦する。大差での敗戦を、チームの状況をリセットするきっかけと捉えて、4試合ぶりの勝利を収められるか。横内監督の準備や采配に注目したい。

取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

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