多くのチャンスを生み、ゴールもお膳立て。C大阪MF田中駿汰が示した別格の存在感

2024年07月07日 金子 徹(サッカーダイジェスト編集部)

シンプルだけど、相手が嫌がるパスを狙う

76分のL・セアラの同点弾をお膳立てした田中。写真:滝川敏之

[J1第22節]東京V 1-1 C大阪/7月6日/味の素スタジアム

 セレッソ大阪は7月6日、J1第22節で東京ヴェルディと敵地で対戦し、1-1で引き分けた。

 前半のうちに東京Vが退場者を出し、数的優位に立ったC大阪だが、49分にPKで先制点を奪われる。

 1点を追いかけるC大阪は、選手交代などで攻勢を強めると、76分にレオ・セアラのゴールでタイスコアに戻す。しかし、その後の猛攻は実らず、タイムアップの笛が鳴った。

 勝点1を分け合う結果となったが、この試合で別格の存在感を放ったのが、ダブルボランチの一角で先発した田中駿汰だ。20分に相手DFの背後を取ったL・セアラに浮き球のパスを通せば、76分には鋭いスルーパスからL・セアラのゴールをお膳立て。83分にも平野佑一に縦パスを供給するなど、チームの多くのチャンスが背番号10のパスから生まれていた。
【動画】田中のスルーパスからL・セアラがゴール!
 試合後、田中はアシストした場面について「相手を揺さぶったなかで疲れてきていて、スライドが間に合わなくなった時にスペースが空いて、ゴロで出せた。隙を逃さず、上手く出せた」と手応えを口にする。

 また、「ああいうパスをボランチから出していければ、チャンスシーンが増えてくると思う。佑一君のシーンは、どちらかと言うと受け手がパスを引き出してくれた形ですけど、出し手は前で動いた選手をどんどん狙っていく。シンプルですけど、それが相手にとっては嫌なことだと思うので、怖がらずに出していきたい」と話す。

 C大阪はルーカス・フェルナンデス、カピシャーバらを活かしたサイド攻撃も武器だが、ボランチがいかに効果的な縦パスを供給できるかどうかも、チームが上位進出を狙ううえでの鍵になるだろう。
 
取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

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