平畠啓史チョイス“至極の11人”|ゴール前に立ちはだかる姿勢、表情に自信が漲る野澤。パスが正確な秋山は新潟のサッカーに欠かせない【J1月間ベストイレブン6月】

2024年07月05日 平畠啓史

東は常にベストイレブンに入れたいと思っていた

平畠氏が選出した6月のJ1月間ベストイレブン。(C)SOCCER DIGEST

 芸能界屈指のサッカー通で、J1からJ3まで幅広く試合を観戦。Jリーグウォッチャーとしておなじみの平畠啓史氏がセレクトする「J1月間ベストイレブン」。6月の栄えある11人はどんな顔ぶれになったか。

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 上位勢同士の試合も多く、月間の順位という意味では少し顔ぶれが変わった印象の6月。福岡が4勝1分で負けなしに加えて、失点1とアビスパらしい戦いで月間では一番多く勝点を重ねた。

 そんな6月のJ1ベストイレブン、MVPです。

 村上昌謙(福岡)は5試合で失点1は文句なしのパフォーマンス。ク・ソンユン(京都)のPKストップも見事。大迫敬介(広島)のヴェルディ戦のゴールに繋がるフィードもスーパーだったが、今月のベストイレブン、GKはFC東京の野澤大志ブランドン。

 5月31日の金曜日に開催されたゲームも6月とカウントすれば、5試合で2失点。数字的にも十分だが、とにかく相手の決定的なシュートをことごとく跳ね返した。圧巻は湘南戦。かなり際どいシュートを止めただけでなく、59分の至近距離からの大野和成のシュート、その後の鈴木淳之介のシュートもストップ。至近距離のシュートに対し、イチかバチかのギャンブル的セーブではなく、しっかりと反応している。ゴール前に立ちはだかる姿勢、表情に自信が漲っていた。
 
 DFは3人でドウグラス・グローリ(福岡)、中谷進之介(G大阪)、東俊希(広島)。

 守備陣だけが強固というよりも、チーム全体の守備意識が高い印象の福岡だが、GKの村上そしてドウグラス・グローリ、田代雅也、宮大樹の3バックは簡単なことでは崩れない。その中で高さもあり、対人の対応にも優れるドウグラス・グローリは福岡の守備陣に欠かせない。

 ペナルティエリア内でボールを奪われ、危機的状況が訪れた鹿島戦で見事なゴールカバーを見せたG大阪の中谷。想定外の状況にも常にアラートな状態であることを証明して見せた。広島の東は常にベストイレブンに入れたいと思っていた選手。左足のキックの精度は高く、ボランチでプレーしても高いクオリティを披露。今月3アシスト。フォワードが合わせやすいクロスを提供することができる。

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