ステルス機ではなく、目視できる大型爆撃機。
圧巻のハットトリックでアーセナルの優勝の望みを絶ったキャロル。にわかに浮上しているのが、EURO2016に臨むイングランド代表のエントリーメンバー入りだ。 (C)Getty Images
古風なイングランド人CF――。時代遅れのターゲットマンという否定的な意味を含みがちな表現だが、その高さと強さが群を抜き、わかっていても止められないとなれば話は別だ。
例えば、4月9日のアーセナル戦(3-3)で圧巻のハットトリックを決めたウェストハムのアンディ・キャロルだ。ハーフタイムを挟む8分間に届いたファーポストへのクロス3本を、ヘディング2発と胸トラップで処理した後のボレーでゴールに変えた彼は、アーセナルが抱いていた優勝への微かな望みを打ち砕いた。
ゴール前でのキャロルは、レーダーに捉えられないステルス機ではなく、目視できる大型爆撃機のような脅威。アーセナルはその爆撃機に、2点のリードを覆された。
1点目、3㍍ほどマークを外されてクロスへの助走を許したロラン・コシエルニーとガブリエウの両CBは、怖じ気づいているかのようでさえあった。
続く同点ゴールの場面、軽くジャンプしながらトラップを試みたキャロルはノーマークだった。
後半に決めた逆転弾は、体格で劣る右SBエクトル・ベジェリンの背後を取られた時点で、ヘディングで競り負ける結果が見えていた。
とはいえ、アーセナルDF陣を単純には批判できない。空中戦が弱いのはたしかながら、キャロルはジョン・テリーとガリー・ケイヒルがCBコンビを組むチェルシーのほか、サウサンプトンやリバプールと戦った今シーズンのプレミアリーグにおいても頭でネットを揺らし、勝利に貢献しているのだ。
例えば、4月9日のアーセナル戦(3-3)で圧巻のハットトリックを決めたウェストハムのアンディ・キャロルだ。ハーフタイムを挟む8分間に届いたファーポストへのクロス3本を、ヘディング2発と胸トラップで処理した後のボレーでゴールに変えた彼は、アーセナルが抱いていた優勝への微かな望みを打ち砕いた。
ゴール前でのキャロルは、レーダーに捉えられないステルス機ではなく、目視できる大型爆撃機のような脅威。アーセナルはその爆撃機に、2点のリードを覆された。
1点目、3㍍ほどマークを外されてクロスへの助走を許したロラン・コシエルニーとガブリエウの両CBは、怖じ気づいているかのようでさえあった。
続く同点ゴールの場面、軽くジャンプしながらトラップを試みたキャロルはノーマークだった。
後半に決めた逆転弾は、体格で劣る右SBエクトル・ベジェリンの背後を取られた時点で、ヘディングで競り負ける結果が見えていた。
とはいえ、アーセナルDF陣を単純には批判できない。空中戦が弱いのはたしかながら、キャロルはジョン・テリーとガリー・ケイヒルがCBコンビを組むチェルシーのほか、サウサンプトンやリバプールと戦った今シーズンのプレミアリーグにおいても頭でネットを揺らし、勝利に貢献しているのだ。