平畠啓史チョイス“至極の11人”|持ち前の技術をゴールに結びつける荒木が見たかったんだ! 平河の足の回転数は漫画の域【J1月間ベストイレブン2・3月】

2024年04月04日 平畠啓史

SBの奥深さを感じさせる登里

平畠氏が選出した2・3月のJ1月間ベストイレブン。(C)SOCCER DIGEST

 芸能界屈指のサッカー通で、J1からJ3まで幅広く試合を観戦。Jリーグウォッチャーとしておなじみの平畠啓史氏がセレクトする「J1月間ベストイレブン」。2・3月の栄えある11人はどんな顔ぶれになったか。

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 GKは広島の大迫敬介。5試合で2失点。無敗の広島を最後方から支えた。大きなミスもなく安定感抜群。ここ数シーズンで築き上げた3バックとの連係もスムーズで、チーム全体に安心感を与えている。

 ディフェンスは4バック。右サイドは通常、左を主戦場にする鹿島の安西幸輝。爆発的な走力は尽きることがない。時間が経過し使えるスペースが増えれば増えるほど、安西の走力が際立つ。アグレッシブな攻撃性がチームに勢いを与えている。

 今シーズンの右サイドではルーキーの活躍が目立っている。鹿島の濃野公人、柏の関根大輝、磐田の植村洋斗。今後、このあたりの選手もベストイレブンに名前を連ねてくることになるだろう。

 左サイドバックはC大阪の登里享平。川崎で積み重ねた経験とチームの戦術と、登里自身が左サイドバックというポジションを咀嚼して表現する絶妙なポジショニングは、サイドバックというポジションの奥深さを感じさせる。巧みにピッチ中央にポジションを取り、中盤の仕事もこなしながらもその立ち位置で、センターバックのビルドアップに空間と時間を与える。今後のバリエーションも楽しみだ。
 
 センターバックは広島の塩谷司と神戸のマテウス・トゥーレル。対人の強さに加え、攻撃参加も効果的な塩谷。停滞することなく攻守に淀みのない広島のサッカーには欠かせない選手だ。マテウス・トゥーレルは鉄壁な強さを誇る。対人で負けることがほとんどない。クロス対応やカバーリングも秀逸。山川哲史とのセンターバックコンビに穴を見つけるのは難しい。

 中盤のアンカーの位置には湘南の田中聡。球際の強さやボールの配給に優れる田中だが、今シーズンは相手ゴールに近いエリアでも技術を遺憾なく発揮。4ゴール中3ゴールに絡んだ浦和戦で見せた、ペナルティエリア内でのルーレットは圧巻。今シーズンはシュートやアシストが増加しそうだ。

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