主将の一撃でレスター4連勝! 2位トッテナムとの勝点差は7に広がる――レスター 1-0 サウサンプトン

2016年04月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

虎の子の1点を守り切り、いよいよゴール地点が見えてきた。

結果&フォーメーション (C) SOCCER DIGEST

 4月3日、プレミアリーグ第32節が行なわれ、岡崎が所属するリーグ首位のレスターはホームで7位のサウサンプトンと対戦し、1-0の勝利を収めた。
 
 前日に優勝を争うライバルのトッテナムがリバプールと引き分けたため、勝てば勝点差を7に広げられるレスター。前節からスタメンに変更はなく、4-4-2のシステムで、最前線には中断期間中の代表戦でも得点を挙げた岡崎とヴァーディーが並んだ。
 
 一方、来シーズン、欧州の舞台に上がるためには負けられないサウサンプトンのスタメンに、吉田が入ることはなかった。
 
 試合は立ち上がりからインテンシティーを高めたホームチームが、激しいプレッシャーでアウェーチームを押し込んで主導権を握った。
 
 最前線から素早くボールを奪いにいったレスターは相手のミスを誘発し、11分にはそこから右サイドに抜けたヴァーディーがクロスを送ってチャンスを創出するも、合わせた岡崎のヒールシュートは、フォンテの身体を張ったブロックに阻まれた。
 
 自陣中央を固めたサウサンプトンの強固な守備陣を崩すためのアイデアに欠けたレスターは、サイドからの攻撃に偏り、なかなか均衡を破れない。
 
 そんななか、31分にはサウサンプトンが決定機を掴む。中央を突破したマネがGKのシュマイケルをかわしてゴールに流し込むも、ここは懸命に戻ったシンプソンが身体に当てて、なんとか防いだ。
 
 徐々に不穏な空気が漂い始めたキング・パワー・スタジアム。しかし38分、ホームのサポーターたちが待ちわびた瞬間が訪れた。
 
左サイドのフクスからの絶妙なクロスボールに、ゴール前に上がっていたキャプテンのモーガンが頭で合わせて、待望の先制点をもぎ取ったのだ。
 
 頼れるキャプテンのシーズン初ゴールで先手を取ったレスターは、このリードを守って前半を終えた。
 
 後半開始後、1点を追うサウサンプトンはサイドアタッカーのタディッチを投入し、前半とは打って変わって攻撃的に振る舞い、レスターに圧力をかけていった。
 
 一方、受け身になることなく、サウサンプトンのプレッシャーに真っ向から挑んだレスターは、頼みのマハレズにボールを託すが、フィジカルで上回る敵DFに苦戦し、なかなか自分たちのリズムを生み出せない時間帯が続いた。
 
 状況打破を図りたいレスターのラニエリ監督は、62分に岡崎に代え、ウジョアを投入。前線で確実にタメを作り、時間を経過させようという意図だった。
 
 この交代策により、プレミアリーグでの日本人対決は実現せずに終わったが、イタリア人指揮官の狙いは当たり、70分以降、レスターが敵陣でプレーする時間は増えていった。
 
 一方、これを見かねたクーマン監督は、73分に精度の高いボールに定評のあるウォード=プラウズと長身FWのオースティンを同時に起用し、パワープレーを選択する。
 
しかし、ペッレ、オースティンの大砲2人は、レスターのタイトな守備を前にシュートチャンスすら与えてもらえず、オランダ人監督の采配は無意味なものとなった。
 
 結局、スコアは動くことなく、1-0でレスターが勝利。4試合連続の完封勝ちにより、2位トッテナムとの勝点差を7に広げて、いよいよプレミアリーグ初制覇に向けてゴール地点も視界に入ってきた。
 
 ラニエリ監督が「我々が今の位置にいられるのは、他チームのことを気にしてこなかったからだ。この戦いを続ける必要がある」と語った通り、残り6試合で4勝すれば優勝が決まるレスターにとって、プレッシャーのかかる状況で平常心を保ち続けられるかが、最大のキーポイントとなる。
 
 果たして、クラブ史上初の偉業に向けて突き進む彼らは、このままチャンピオンロードを走り切ることができるか。それとも、2位トッテナムがそれを阻むのか……。それが、大詰めを迎えるプレミアリーグの最大の注目点だ。
 
 
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