【J1採点&寸評】神戸×G大阪|MOMは攻守両面で輝いた小川。宇佐美はまたも無得点も卓越した技巧で脅威に

2016年03月19日 白井邦彦

神戸――前線でふたりの助っ人がファーストディフェンダーとして機能。

【警告】神戸=なし G大阪=内田(39分)、井手口(47分)、長沢(56分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】小川慶治朗(神戸)

【チーム採点・寸評】
神戸 7

前半から全員でハードワークを続け、小川の今季初ゴールを導く。後半にはレアンドロが追加点を挙げ、J1では2012年以来の快勝!
 
G大阪 5.5
G大阪らしいポゼッションは見せたものの、ボランチから効果的なパスが出ず。CKから1点は返したが、ACLの疲れが見えた。
 
【神戸|採点・寸評】
GK
18 キム・スンギュ 6
前半に何度かピンチを迎えたが、的確なポジショニングで難を逃れた。33分の宇佐美のドリブル突破にもすばやく対応し、センタリングを上げさせなかった。終盤、CKから失点したが、及第点のゲーム。
 
DF
6 高橋峻希 6
G大阪・倉田の仕掛けをケアしながら、タイミングよく攻撃参加。90分を通して豊富な運動量を武器に、右サイドで主導権を握った。小川との連係もよく、効果的なカウンター攻撃で相手の脅威となった。
 
19 岩波拓也
前半は何度か宇佐美に突破を許し、アーリークロスへの対応にも課題が残ったものの失点は許さず。後半はCKから失点を許したが、個人としてほぼ完璧な内容。球際の強さも光り、U-23日本代表へ勢いもつけられた。
 
39 伊野波雅彦 6
高さのある長沢を相手にしっかり守った前半。12分には正確なロングフィードを小川に通し、あと一歩でゴールというシーンも作った。後半は藤田の正確なFKからヘディングシュートも。攻守で神戸の軸となった。
 
3 相馬崇人 6
G大阪の阿部や初瀬の攻撃をケアしながら、果敢に左サイドで上下動をくり返した。同サイドの渡邉とのコンビも確立しつつあり、前半も何度か左サイドからチャンスメイク。ドリブルでの仕掛けは今日も光った。
 
MF
14 藤田直之 6.5
序盤は何度か中盤でボールロストするシーンもあったが、39分のゴールにつながるP・ジュニオールへのキラーパスで一変。後半も守備面はもちろん、巧みなパス交換や正確なプレースキックでリズムを作った。
 
24 三原雅俊 6
藤田とのダブルボランチでバランサーの役割を果たした。左右にパスを散らしながら、G大阪・遠藤からの縦パスをうまくカバーした。後半は遠藤からボール奪ってショートカウンターを仕掛けるなど輝きを増した。
 
13 小川慶治朗 7(75分OUT)
激しいプレスとドリブルでの推進力を見せ、右サイドで相手の脅威に。何度もチャンスメイクをし続け、36分には今季初ゴール。後半も立ち上がりから攻め続け、相手DFを翻弄。75分にはお役御免で石津と交代した。
 
FW
7 ペドロ・ジュニオール 6.5(85分OUT)
G大阪のボランチに対するファーストディフェンダーとして奮起。その一方で、積極的にドリブルで仕掛けて攻撃のリズムを作った。36分には小川のゴールを、58分にはレアンドロのゴールをアシストし勝利に貢献。
 
11 レアンドロ 6.5
序盤は今野に抑えられるシーンも見られたが、徐々に前線で存在感を出した。特にポストプレーヤーとして前線でタメを作り、神戸のショートカウンターの核に。58分にはペドロからのパスを受けてゴールも決めた。
 
19 渡邉千真 6
前半から鋭いプレスで相手のミスを誘い、攻撃では左サイドでタメを作る。39分には自らのディフェンスが起点となり、小川のゴールにつなげている。今季初ゴールはお預けも、及第点の出来。
 
交代出場
MF
9 石津大介 6(75分IN)
小川と交代で75分からピッチへ。2点リードした状態で入り、得意のドリブルで時間をうまく使った。また相手ボランチにも積極的にプレスをかけ、効果的なパスを供給させず。勝利へつながるプレーを見せた。
 
MF
15 小林成豪 5.5(85分IN)
85分にP・ジュニオールと交代で投入。持ち味の鋭いドリブルで、疲れの見えていたG大阪DF陣をさらに疲れさせた。1点を返された直後の投入で難しい面もあったが、きっちり与えられた仕事をこなした印象。
 
監督
ネルシーニョ 7
G大阪と同じ4-4-2で臨み、P・ジュニオールとレアンドロを相手ボランチに対するファーストディフェンダー役にすることでゲームを支配。相手に仕事をさせずにペースを掴み、そしてきっちりと結果を出す名将ぶりが出た。
 

次ページ連戦の最後で疲れはピークに。あと一歩が届かず敗戦。

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