ガラガラの客席→ようやくファンと一体化した開催国カタール。日本を破ったイランを撃破した迫力は凄まじかった【現地発】

2024年02月08日 江國森(サッカーダイジェストWeb編集部/現地特派)

観衆を煽って盛り上げるシーンも

ファンと勝利を分かち合うカタールイレブン。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

 現地2月7日に行なわれたアジアカップの準決勝で、開催国のカタールがイランと対戦。準々決勝で優勝候補だった日本を破って勝ち上がってきた難敵を3-2で破った。

 開始4分に先制を許したカタールは、17分にジャッセム・ガベル・アブドゥルサラムのゴールで振り出しに戻すと、43分にはアクラム・アフィフがスーパーゴールを叩き込み、前半のうちに逆転に成功する。
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 51分に、ハンドで献上したPKをアリレザ・ジャハンバフシュに決められて追いつかれるも、82分にアルモエズ・アリのシュートで勝ち越し点を奪取。最後はイランの猛攻を凌ぎ切った。

 今大会、カタールの試合を取材するのは、レバノンとの開幕戦、パレスチナとのラウンド16に続いて3度目となるが、過去2試合ではそれほどホームサポーターの威圧感は感じられなかった。
 開幕戦では、勝っているにもかかわらず、75分過ぎからファンが席を立ち始め、試合終了間際にはガラガラの状態に。パレスチナ戦でも空席が目立った。

 ただ、この一戦では違っていた。バックスタンドに陣取ったカタールサポーターは布や国旗を振って、雰囲気を作り出す。

 離席するファンも少なく、後半アディショナルタイムに相手DFが退場なった際には、オンフィールドレビューの間に複数の選手が観衆を煽って盛り上げるシーンもあった。

 ようやくファンと一体化したカタールの迫力は凄まじい。連覇に王手をかけたホスト国は、現地10日の開催される決勝で初優勝を目ざすヨルダンと対戦する。

取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部/現地特派)

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