【鹿児島】“歴史的勝点1”を掴み取った鹿児島。「J3でもやれるぞ」と確かな手応え

2016年03月14日 サッカーダイジェスト編集部

後半は、果敢に相手ゴールに迫るシーンが増える。

先発フル出場を果たした地元出身の新中。記念すべき開幕戦を振り返り、「悪くない試合だった」と手応えを語る。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

 今季からJ3に初参戦する鹿児島が、3月13日にホームで迎えた富山との開幕戦で、記念すべき第一歩を力強く踏み出した。

【PHOTOギャラリー|鹿児島 0-0 富山】
 
「鹿児島にとって、歴史的な日を迎えられたことを嬉しく思います。選手も大きな意味がある試合ということは分かっていて、最初は少し硬くなっている部分があった」(浅野監督)
 
 指揮官が言うように、前半は押し込まれる場面が少なくなく、決定的なピンチも招いた。しかし、徐々にエンジンがかかってきた後半は、果敢に相手ゴールに迫るシーンが増えていく。最終的には、試合はスコアレスドローに終わり、勝点1を分け合ったが、鹿児島はシュート数で相手を上回るなど、逞しい戦いぶりを見せた。
 
 村井チェアマンも駆け付けたこの試合、スタジアムに集まったサポーターは4452人。浅野監督は「勝ち試合を見せることができず残念に思う」と唇を噛んだ一方で、敵将の三浦監督は「鹿児島にJクラブが誕生したことは、日本サッカー界にプラスになるという空気を感じた」と試合後に語っている。
 
 いずれにせよ、鹿児島は新たな歴史の1ページを開いた。クラブ創設から力を尽くしてきた徳重代表は次のように語る。
 
「J初陣――これまで長年に渡り、目指してきた舞台にやっと立つことができました。鴨池陸上競技場では4452人と、本当に多くの方に祝って頂き、ありがとうございます。試合は、危ない場面も沢山ありましたが、"歴史的勝点1"を獲得できましたので、J3でもやれるぞと、自信を持って、次節以降も頑張ってもらいたいです」
 
 実際にピッチに立った選手たちも、少なからず手応えを感じたようだ。地元出身の新中は「悪くない試合だった」と開幕戦を振り返り、「球際と切り替えをもっと早くして鹿児島らしく戦いたい」と意気込みを口にした。
 
 多くのJリーガーを排出してきた鹿児島にようやく誕生したJクラブ「鹿児島ユナイテッドFC」。彼らの戦いはまだ始まったばかりだ。徳重代表は「これから長いJクラブの歴史をともに紡ぎましょう」と呼びかける。
 
 国内屈指の"サッカーどころ"鹿児島が今後、どんな戦いを見せるか、楽しみだ。
 
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