2列目は久保、堂安、中村のトリオ? 再現したいトルコ戦の連動性と躍動感。インドネシア攻略法を考察する【アジア杯】

2024年01月23日 元川悦子

4か月前のゲームでは好感触

イラク戦に続き、インドネシア戦もトップ下で先発か。久保は「チーム全体を僕が押し上げていきたい」とイメージを膨らませる。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

 アジアカップのグループステージで2試合を終え、1勝1敗といまだ突破が決まっていない日本代表。1月24日のインドネシア戦は確実に勝たなければいけない重要な一戦だ。

 過去のアジアカップを振り返ると、3戦目はメンバーの大幅な入れ替えを行なうのが常。2015年オーストラリア大会では固定メンバーのまま行って、4試合目となる準々決勝のUAE戦でガス欠した例もあるだけに、森保一監督は思案のしどころだ。

 2位通過の場合、ラウンド16の試合は31日。中6日という日程的な余裕がある。となれば、インドネシア戦で"ガチ"メンバーで行っても回復時間は十分あるが、その後が中2日。今大会でまったくピッチに立っていない選手は、試合勘がない状態で大会終盤まで行くことになる。

 まだ突破を決めていない日本が、そこまで先のことを考えられるかどうかは微妙ではあるが、少なくともインドネシア戦では攻撃陣のメンバー変更がありそうだ。

 4-2-3-1で、2列目の右サイドは、警告を1枚もらっている伊東純也(スタッド・ドゥ・ランス)ではなく堂安律(フライブルク)、左サイドは、イラク戦で先発した南野拓実(モナコ)が21日の全体練習を回避したこともあり、中村敬斗(スタッド・ドゥ・ランス)の出場が有力。となれば、トップ下は久保建英(レアル・ソシエダ)になるだろう。
 
 このトリオは昨年9月のトルコ戦で非常に良い感触を残している。4か月前のゲームは右SBが毎熊晟矢(C大阪)、ボランチが伊藤敦樹(浦和)と田中碧(デュッセルドルフ)、FWが古橋亨梧(セルティック)という形で、必ずしもすべての連係面をインドネシア戦に持ち込めるわけではないが、久保の中にはトルコ戦の良い距離感でのコンビネーションが鮮明に残っている様子だ。

「前回の試合は、もっと僕がボールを受けてチャンスを作るべきだった。次、出ることがあれば、前半の15分ぐらいは無理やり下がってでもボールを受けて、シリア戦だったり、トルコ戦みたいなことをやりながら、チーム全体を僕が押し上げていきたい」と、良いイメージを持ち込もうとしている。

 トルコ戦では、堂安と毎熊の連係から先制点が生まれ、久保の思い切ったシュートから中村敬斗が2点目をゲット。さらに毎熊がドリブルで持ち込んで出したラストパスを久保がスルー。中村が左から詰めている。

 5-4-1をベースとするインドネシアはゴール前に人数をかけて守ってくるため、トルコ戦のようなスペースが生まれるかどうかは未知数な部分もある。

「相手は5バックで中を固めてくると思うので、裏を抜けることもちょっと意識しながら、あまり足もと、足もとにならずにやりたい。あと、ゴール前は自分の武器ではあるので、しっかりクロス(への飛び出し)だったり、そのへんのクオリティは試合で出せればいいかなと思います」と、中村も足もとになりすぎない形を狙っていくという。

【PHOTO】サムライブルーと日の丸に身を包みスタジアムに集結した日本代表サポーター!

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