「相手が弱かったからです」堂安律のプライドが垣間見えたコメント。タイ戦の後半に異彩を放っても至って冷静に…

2024年01月02日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

自身の課題としっかりと向き合う

タイ戦ではトップ下で異彩を放った堂安。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 2024年1月1日に国立競技場で開催された国際親善試合で、日本代表がタイ代表に5-0と勝利を収めた。フレッシュなメンバーで臨んだ前半は0-0で、堂安や中村ら常連組を投入した後半は5-0と、実に対照的な前後半となった。

「(前半は)歓声もなく、(スタジアムが)静まり返っていた」とベンチで感じていた堂安は、前半のチームについて「初招集の選手を含めて緊張感があった。なんか思い切りの良さが欠けていて。上手いシーンはたくさんありましたが、最後のエゴというか、ワガママさが欠けていましたね」と独自の見解を示した。

 堂安曰く「最後のところのエゴは僕や(南野)拓実くんの特徴」。実際、後半の頭から投入されてトップ下に入った堂安はドリブルとパスを使い分けつつ、時にエゴも出して数多くのチャンスを演出した。トップ下に収まらないプレーで、縦横無尽にピッチを駆け回った姿はひと言で圧巻。しかし、本人は至って冷静に「相手がちょっと緩かったので」と振り返っている。

「これがちょっとタイトになると自分の良さを消される可能性があるので、そこは自分の課題ではあるなと感じています」

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 このように、堂安は自分の課題ともしっかりと向き合っている。だから、満足などしない。タイ戦では「プレーの一つひとつに余裕があるように見えましたが」というニュアンスの質問に対しても「相手が弱かったからです」ときっぱり。その答にこの男のプライドが垣間見えた。

 そのプライドがあるからこそ、堂安は日本代表が2011年大会を最後にアジアカップで頂点に立てていないことも「それではダメ」と言うのだろう。

「今日もサポーターが"キング・オブ・アジア"と出してくれていましたけど、自分たちもそれを求めている。2大会続けて優勝してないわけですから、自分たちをもっと厳しく見ないといけない」

 新年の決意表明。アジアカップでプライドを示したい。

構成●サッカーダイジェストTV編集部

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