「中国の人びとに驚いた。大きな声援と歓声には感謝しかない」
北朝鮮女子代表を率いたリ・ユイル監督(左)。実は祖国の英雄の息子だった。(C)REUTERS/AFLO
ついに年が明け、2024年となった。本稿では、2023年のサッカー界における名場面を『サッカーダイジェストWeb』のヒット記事で振り返る。今回は、北朝鮮女子代表の指揮官が"懲罰交代"をしたGKに非情なひと言を発した記事を再掲する。
記事初掲載:2023年10月7日
―――◆――◆―――
圧巻のゴールラッシュで強敵を粉砕した。現地10月6日、日本女子代表は杭州アジア大会・女子サッカー決勝で北朝鮮と対戦し、4-1の快勝。前半を1-1で終え、後半に入っても押し込まれる時間帯が長かったが、相手の運動量が落ちてきた終盤に畳みかける。65分からの7分間で一挙3点を挙げて、瞬く間にゲームの趨勢を定めた。
その3ゴールで緩慢な対応をみせてしまったのが、北朝鮮GKのキム・ウンヒだ。4失点目を喫した直後の74分に交代を命じられ、ベンチで号泣する姿が中継映像に映し出された。日本国内でも「懲罰交代はやりすぎだ」「むごすぎる」「可哀そう」といった声が上がったほどだ。
そんななか、試合後の記者会見に臨んだ北朝鮮女子代表のリ・ユイル監督。日本戦大敗の要因を問われると、「今日は守備が良くなかった。とくにゴールキーパーの動きに明らかな欠陥があった」と非情なひと言を発した。
ただ、「チーム全体の戦術的な側面に関してはポジティブに評価できるところが多かった」と話し、「選手たちの試合に臨む姿勢や戦術をしっかり具現化するといった面にも満足している。だからこそ今日もたくさん得点のチャンスを作れた」と強調した。
北朝鮮応援団に地元・杭州のファンが加わり、決勝のスタジアムはまるで北朝鮮のホームスタジアムさながらの雰囲気だった。この点についてリ・ユイル監督は「中国の人びとに驚いた。大きな声援と歓声には感謝しかない」と述べた。
優勝した日本女子代表にも言及している。「日本の選手たちは日本らしい伝統的なスタイルを活かしながら、良いプレーをしていた」と称えつつ、「これからも重要な試合で対戦する機会が来ると思う。そのときはもっと良いパフォーマンスをみせたい」と率直な想いを明かした。
そして最後に「今大会に参加して、アジアの女子サッカーが発展していることをあらためて実感した。それは世界レベルであり、自分たちもそこに到達できるのではないか、そんな可能性を感じる大会となった」との言葉で締めくくっている
【画像】4失点→懲戒交代のGKキム・ウンヒがベンチで号泣!
記事初掲載:2023年10月7日
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圧巻のゴールラッシュで強敵を粉砕した。現地10月6日、日本女子代表は杭州アジア大会・女子サッカー決勝で北朝鮮と対戦し、4-1の快勝。前半を1-1で終え、後半に入っても押し込まれる時間帯が長かったが、相手の運動量が落ちてきた終盤に畳みかける。65分からの7分間で一挙3点を挙げて、瞬く間にゲームの趨勢を定めた。
その3ゴールで緩慢な対応をみせてしまったのが、北朝鮮GKのキム・ウンヒだ。4失点目を喫した直後の74分に交代を命じられ、ベンチで号泣する姿が中継映像に映し出された。日本国内でも「懲罰交代はやりすぎだ」「むごすぎる」「可哀そう」といった声が上がったほどだ。
そんななか、試合後の記者会見に臨んだ北朝鮮女子代表のリ・ユイル監督。日本戦大敗の要因を問われると、「今日は守備が良くなかった。とくにゴールキーパーの動きに明らかな欠陥があった」と非情なひと言を発した。
ただ、「チーム全体の戦術的な側面に関してはポジティブに評価できるところが多かった」と話し、「選手たちの試合に臨む姿勢や戦術をしっかり具現化するといった面にも満足している。だからこそ今日もたくさん得点のチャンスを作れた」と強調した。
北朝鮮応援団に地元・杭州のファンが加わり、決勝のスタジアムはまるで北朝鮮のホームスタジアムさながらの雰囲気だった。この点についてリ・ユイル監督は「中国の人びとに驚いた。大きな声援と歓声には感謝しかない」と述べた。
優勝した日本女子代表にも言及している。「日本の選手たちは日本らしい伝統的なスタイルを活かしながら、良いプレーをしていた」と称えつつ、「これからも重要な試合で対戦する機会が来ると思う。そのときはもっと良いパフォーマンスをみせたい」と率直な想いを明かした。
そして最後に「今大会に参加して、アジアの女子サッカーが発展していることをあらためて実感した。それは世界レベルであり、自分たちもそこに到達できるのではないか、そんな可能性を感じる大会となった」との言葉で締めくくっている
【画像】4失点→懲戒交代のGKキム・ウンヒがベンチで号泣!
会見の様子を伝えた韓国通信社『聯合ニュース』は「5年前のジャカルタ大会でも日本に準々決勝で敗れ、今回は決勝で涙を呑み、銀メダルで満足せねばならなかった」と北朝鮮女子代表を評し、「それでも数年に渡って国際舞台から遠ざかっていた北朝鮮の女子サッカーが、紛れもなく"アジアの強豪"であることを再認識させられた」と論じている。
さらに同メディアは、リ・ユイル監督が北朝鮮国内屈指の名門女子クラブの監督を兼任しており、2022年シーズンの最優秀監督賞を受賞した事実を紹介。加えて、同監督は1966年のイングランド・ワールドカップでベスト8進出を果たした伝説の北朝鮮代表チームのGK、リ・チャンミョン氏の息子であることにも触れている。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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さらに同メディアは、リ・ユイル監督が北朝鮮国内屈指の名門女子クラブの監督を兼任しており、2022年シーズンの最優秀監督賞を受賞した事実を紹介。加えて、同監督は1966年のイングランド・ワールドカップでベスト8進出を果たした伝説の北朝鮮代表チームのGK、リ・チャンミョン氏の息子であることにも触れている。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
【画像】9頭身の超絶ボディ! 韓国チア界が誇る"女神"アン・ジヒョンの悩殺ショットを一挙チェック!