「最後にその魅力に虜にされるはずだ」
ベティス戦でも厳しいマークを受けた久保。(C)Getty Images
タケ・クボ(久保建英)への包囲網がますます強まっている最近の状況を目の当たりにして、思い起されるのがユーリ・ベルチチェ(現アスレティック・ビルバオ)が退団した時のことだ。
2016ー17シーズン、エウセビオ・サクリスタン監督の下で、ラ・リーガにおいて最もクオリティの高いサッカーを見せたレアル・ソシエダは、最終節にヨーロッパリーグ(EL)の出場権を獲得した。
しかしその夏、パリSGにユーリを強奪され、攻撃力がダウン。その新たな事態に対応できなかったエウセビオは、翌年3月に成績不振を理由に解任の憂き目にあった。
エウセビオと言えば、バルセロナのドリームチームの一員で、そのエッセンスを取り入れソシエダでもパスサッカーを志向した。しかしこだわりが強すぎて、パスを繋ぐだけのサッカーに終始してしまうこともあり、その中でサイドを蹂躙し、貴重なアクセント役となっていたのが、左右SBのユーリとアルバロ・オドリオソラだった。しかしその一翼を担っていたユーリが退団。自ずとオドリオソラへのマークが厳しくなり、負担が増した。
そう、左ウイングでプレーしていたアンデル・バレネチェアの負傷後、右ウイングのタケが直面している状況と同じだ。インテル戦とベティス戦では、ミケル・オジャルサバルが左ウイングで起用されたが、もともと万能性が売りの選手。タケやバレネチェアのようなサイドを深くえぐる突破力を求めるのは酷だ。
2016ー17シーズン、エウセビオ・サクリスタン監督の下で、ラ・リーガにおいて最もクオリティの高いサッカーを見せたレアル・ソシエダは、最終節にヨーロッパリーグ(EL)の出場権を獲得した。
しかしその夏、パリSGにユーリを強奪され、攻撃力がダウン。その新たな事態に対応できなかったエウセビオは、翌年3月に成績不振を理由に解任の憂き目にあった。
エウセビオと言えば、バルセロナのドリームチームの一員で、そのエッセンスを取り入れソシエダでもパスサッカーを志向した。しかしこだわりが強すぎて、パスを繋ぐだけのサッカーに終始してしまうこともあり、その中でサイドを蹂躙し、貴重なアクセント役となっていたのが、左右SBのユーリとアルバロ・オドリオソラだった。しかしその一翼を担っていたユーリが退団。自ずとオドリオソラへのマークが厳しくなり、負担が増した。
そう、左ウイングでプレーしていたアンデル・バレネチェアの負傷後、右ウイングのタケが直面している状況と同じだ。インテル戦とベティス戦では、ミケル・オジャルサバルが左ウイングで起用されたが、もともと万能性が売りの選手。タケやバレネチェアのようなサイドを深くえぐる突破力を求めるのは酷だ。
スコアレスドローで終わったベティス戦でもタケ包囲網は徹底されていた。インテルと同様に、対峙するSBに加え、2人の選手にカバーリング役を託し、ソシエダで最も違いを生み出すタレントの突破を封じようというチームとしての共通理解が明確に見て取れた。
タケにとっては攻略するのは大変な仕事だ。最後のところで仕留め切れない場面が続いたのはその難易度の高さの表れでもあったが、煮え切らない試合展開にしびれを切らし、タケに批判の矛先を向ける輩は今回もまた現われた。
しかしそんな状況でも足跡を残せるのがタケの真骨頂だ。立て続けにクロスを送って相手守備陣を驚かせると、41分、一瞬タメを作って、前方を走るオジャルサバルにスルーパス。オジャルサバルの折り返しをアンドレ・シウバが押し込み先制したかと思われたが、タケのパスがオフサイドと判定され、ゴールは無効となる。
エンドが変わった後半、ソシエダの攻撃が停滞。こんな時に頼りになるのがやはりタケで、周囲もボールを集めた。69分、カットインからシュートを放つも、ゴールの上に外れ、81分にはアジョセ・ペレス相手に鮮やかな股抜きを見せた。
【動画】「うますぎ」「すげぇー」と驚嘆の声!久保が包囲網突破の華麗な股抜き
結果的にスコアレスドローに終わり、タケも得点に絡むことはできなかったが、ベティス守備陣の警戒は最後まで解かれることはなかった。
タケはこのままでいい。何も変わる必要はない。批判したい連中はさせておけばいい。最後にその魅力に虜にされるはずだからだ。しかしながら、バレネチェアがいなければ、状況が複雑になるのもまた紛れもない事実である。
取材・文●ミケル・レカルデ(ノティシアス・デ・ギプスコア)
翻訳●下村正幸
「グアルディオラは93億円を払う用意がある」マンCが久保建英に獲得に本腰と現地報道!"障害"は古巣のマドリーか「ペレス会長はカードを用意している」
タケにとっては攻略するのは大変な仕事だ。最後のところで仕留め切れない場面が続いたのはその難易度の高さの表れでもあったが、煮え切らない試合展開にしびれを切らし、タケに批判の矛先を向ける輩は今回もまた現われた。
しかしそんな状況でも足跡を残せるのがタケの真骨頂だ。立て続けにクロスを送って相手守備陣を驚かせると、41分、一瞬タメを作って、前方を走るオジャルサバルにスルーパス。オジャルサバルの折り返しをアンドレ・シウバが押し込み先制したかと思われたが、タケのパスがオフサイドと判定され、ゴールは無効となる。
エンドが変わった後半、ソシエダの攻撃が停滞。こんな時に頼りになるのがやはりタケで、周囲もボールを集めた。69分、カットインからシュートを放つも、ゴールの上に外れ、81分にはアジョセ・ペレス相手に鮮やかな股抜きを見せた。
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結果的にスコアレスドローに終わり、タケも得点に絡むことはできなかったが、ベティス守備陣の警戒は最後まで解かれることはなかった。
タケはこのままでいい。何も変わる必要はない。批判したい連中はさせておけばいい。最後にその魅力に虜にされるはずだからだ。しかしながら、バレネチェアがいなければ、状況が複雑になるのもまた紛れもない事実である。
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