地元記者に訊いたリアルな冨安評。怪我の多さを受け止めながら「真のチームプレーヤーだ!」

2023年12月12日 加藤紀幸(ワールドサッカーダイジェスト)

最もクオリティーを発揮できるのは右サイドバック

冨安についての評価を語ってくれたユシフ記者(下)。(C)Getty Images, SOCCER DIGEST

 16節を終えたプレミアリーグで首位を争うアーセナルの守備陣を、今シーズンもマルチな活躍で支えてきた冨安健洋は、14節ウォルバーハンプトン戦で左足のふくらはぎを痛めて戦線離脱。年内の復帰は難しいと言われていて、仮に2024年1月中にカムバックを果たしても、日本代表としてアジアカップに出場(あるいは帯同)する可能性が高く、アーセナルでの実戦復帰は2月になりそうだ。
 
 その冨安については、DFラインの強化を検討中のバイエルンが興味を示していると先日報じられたばかり。一方で、契約延長に向けた交渉が順調に進んでいるとも伝えられていて、24年の動向が気になるところだが、アーセナルを追い続ける現地の記者は、いまの冨安をどう評価しているのか。ブレントフォード戦のプレス席で隣になったFWA(フットボール記者協会)所属のジャーナリスト、レイス・ユシフ氏に率直な「冨安評」を訊いた。
 
「僕は気に入っているよ。トミヤスは真のチームプレーヤーだ。チームのために、すべてを受け入れる準備がつねにできている。それにハートも強い」
 
 適性ポジションについて尋ねると、
 
「(最終ラインの)どのポジションでプレーしても素晴らしいが、最もクオリティーを発揮できるのは右サイドバックだろうね」
 
 と分析。さらに怪我が多い事実を受け止めながらも、改めて信頼を口にした。
 
「イタリアでプレーしていた頃から、何度か怪我で離脱していたみたいだね。でも、ピッチに立った時はつねに確かな影響力を示してくれる。頼りにしているよ」
 
 そして、最後はこう締め括った。
 
「(10節シェフィールド・ユナイテッド戦で)初ゴールを決めたとき、チームメイトの誰もが心から喜んでいたし、祝福していた。確かなのは、アーセナルにとって最も重要な選手のひとりであるということだ」
 
 チームメイトが寄せる信頼は厚く、現地ジャーナリストからの評価も上々。改めて痛感したのは、日本で育まれた25歳のフットボーラーが、欧州屈指のビッグクラブで、そして世界最高峰のプレミアリーグで確固たる地位を確立しているという事実だ。

 怪我からの早期復帰を、仲間が、監督が、そして多くのサポーターが望んでいる。
 
取材・文●加藤紀幸(ワールドサッカーダイジェスト) 


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