平畠啓史チョイス“至極の11人”|紺野のプレーは90分間見ていても飽きない。エネルギッシュなカプリーニの姿は感動的だ【J1月間ベストイレブン11・12月】

2023年12月05日 平畠啓史

2Aの中村。どちらも美しいパスで最高!

平畠氏が選出した11・12月のJ1月間ベストイレブン。(C)SOCCER DIGEST

 芸能界屈指のサッカー通で、J1からJ3まで幅広く試合を観戦。Jリーグウォッチャーとしておなじみの平畠啓史氏がセレクトする「J1月間ベストイレブン」。11・12月の栄えある11人はどんな顔ぶれになったか。

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 ホーム最終戦セレモニーや引退セレモニーを見て、夜中に涙を流し、1年の終わりを感じている今日この頃。

 33節にはヴィッセル神戸がJ1を制し、見事優勝! 神戸に関わるすべての皆様、J1制覇おめでとうございます!

 それでは11月に行なわれた32・33節と、12月に行なわれた最終節から勝手に選ぶベストイレブンとMVPです。

 GKは新潟の小島亨介。3試合、いや31節の京都戦を含めれば4試合連続無失点。リーグ戦9戦負けなしでシーズンを終えたチームに大きく貢献。

 33節・横浜戦でのパフォーマンスは圧巻。51分、右サイドのヤン・マテウスのクロスを味方の渡邊泰基が頭で触り、ファーに流れたボールをエウベルがヘディングシュートという場面で、見事に足を運び、しっかりと両手でボールを弾き出した。

 このシーン以外にも、怒涛の横浜の攻撃を跳ね返した小島のパフォーマンスは、まさに守護神だった。
 
 最終ラインは並び的な都合で右に配置したが、CBでシーズン終盤は安定したパフォーマンスを継続した神戸の山川哲史。大きなミスもなく安心して見ていられる。そして、相手の決定機には必ずシュートコースに入り、身体を張って失点を防いだ。無駄のない動きは優れたディフェンダーの証だ。

 左には札幌の中村桐耶。『サッカーダイジェスト』の選手名鑑によると、高校時代の途中までFWでプレーしていたとのことだが、ボール扱いやキックの精度が素晴らしい。33節・FC東京戦での浅野雄也のゴールをアシストしたワンタッチパス。小柏剛のゴールをアシストした、キーパーとディフェンスラインの間を通したクロス。どちらも美しいパスで最高だった!

 CBは湘南のキム・ミンテと広島の佐々木翔。湘南のディフェンスラインを落ち着かせたキム・ミンテ。ピンチには身体を張り、個の強さを発揮し戦う姿勢を貫いた。

 後ろで待ち構えることなく、アグレッシブにボールを奪いに行く広島にあって、佐々木は対人に強く、ボールを奪いに行くタイミングも絶妙。スペースに走りこまれたとしても、戻りながらの守備も素晴らしい。G大阪戦でも福岡戦でも素晴らしいパフォーマンスだった。

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