大学レベルを陵駕する札幌内定の福岡大DF岡田大和。目標はプロ1年目でのスタメン獲得。「追うべき背中」と目ざすのは...

2023年11月23日 森田将義

「福大に来ていなかったらプロになれていなかった」

来季の札幌加入が内定している福岡大の岡田。シュートの威力と正確さが際立つSBだ。写真:森田将義

 左足から放つシュートの威力と正確さは大学レベルを陵駕する。

 数多くのJリーガー、日本代表選手を輩出してきた福岡大の乾真寛監督が「日本にあれだけ蹴れる選手はいない。化け物」と評するのが、福岡大の左ウイングバックを務めるDF岡田大和(4年)だ。

 来季から北海道コンサドーレ札幌にプレーの場を移す俊英は、FWとして米子北高に入学。パンチのある左足と178センチの身長を買われ、高2の途中から左SBにコンバートされた。持ち場を下げたものの、福岡大進学後も攻撃への意欲を隠そうとしない。

「居残り練習ではシュート練習しかしていない」とは大学2年の頃に聞いた指揮官の言葉。本人も当時は「自分の特徴は攻撃の場面で出せる。左SBですけど、得点やアシストをもっと獲りたいと思っている」と話していた。

 高校時代からポテンシャルの高さは目を見張ったが、大学に入ってからの成長も著しい。

「福大に来ていなかったらプロになれていなかった。4年間のびのびプレーさせて貰って、自分の武器を伸ばせた。ここに来た選択は間違いではなかったと思っています」

 走力や闘争心といったサッカーのベースは米子北時代から鍛えられていたが、大学に入ってからはさらなる筋力アップに励み、体重が6キロ増加。プレーの力強さが増している。

 心身ともに成長し、大学4年生となった今、彼の突破はそう簡単には止められない。力強く左サイドを仕掛け、正確なクロスでゴールをお膳立てしたかと思えば、隙あれば遠目からでも強烈なシュートを打っていく。チームとしても右サイドから一気に反対に展開するなど、岡田の特徴を最大限に引き出すスタイルだったことも大きかった。
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 守備もプロの世界でも通用したと話すフィジカルの強さを生かし、対人で無双。九州大学サッカーリーグでMVPを獲得したのもうなずけるパフォーマンスだ。

 今年3月には特別指定選手として、ルヴァンカップのサガン鳥栖戦でプロデビュー。一足速くプロの基準を知れたのは大きかった。

「技術の、プレースピード、判断のスピードは大学とJでは全く違うと思った。プロが決まる前はミスが起きても、そのミスに対してもあまり意識してなかった。今までは思い切りの良さが売りだったけど、プロの世界ではそれだけでは通用しない。昨年からはミスを減らそうと一つひとつのプレーにこだわれている」

 先日、ワールドカップのアジア2次予選ミャンマー戦でフル代表デビューを果たしたMF佐野海舟(鹿島アントラーズ)は、高校時代の1つ上。8月に行なわれたJ1第22節の鹿島戦では、ベンチから佐野のプレーを目の当たりにした。

「プレーを見て改めて凄いなと思ったし、自分もあれぐらいJでやりたい。追うべき背中」

 プロ1年目の来年は、スタメン獲得が目標。定位置を獲得すれば、パリ五輪のメンバー入りも十分あり得る。左サイドで圧倒的な存在感を放つ岡田が、この先どんな活躍をするのか今から楽しみで仕方ない。

取材・文●森田将義

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