「俺が勝たすと言ってきて…」名古屋FW中島大嘉、加入時3冠の可能性→ほぼ無冠確定に猛省「不甲斐ないし、情けないし、申し訳ない」

2023年10月15日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

「間違いなくFW陣の責任だし、自分の責任」

反省の言葉を並べた中島。ただその眼は…。写真:福冨倖希

 名古屋グランパスは10月15日、ルヴァンカップ準決勝の第2戦で、アビスパ福岡とホームで対戦。VARによる得点とPKの取り消しもあり、第1戦に続いて0-1で敗れ、2年ぶりの決勝進出を逃した。

 今夏に北海道コンサドーレ札幌からレンタルで加入した中島大嘉は、64分から途中出場。188センチの長身を活かし、エースのキャスパー・ユンカーと共にゴールに迫るも、状況を打開することはできなかった。

 振り返れば、加入時には「リーグ後半戦、ゴールを量産して愛知を盛り上げます。皆さんと一緒にタイトルを獲り、喜べるように頑張ります!よろしくお願いします!」と力強い意気込みを示していたが、ここまでわずか1ゴール。チームも直近5戦未勝利、11戦で1勝と苦しむなか、責任を強く感じているようだ。

 天皇杯はベスト8止まり、リーグ戦も6位に甘んじており、事実上、今季のタイトル獲得の夢が絶たれた福岡戦後、21歳の大型ストライカーはこう語った。

「自分が来た時、夏の時点ではまだ3冠の可能性があったけど、今すべてのタイトル、リーグはまだ可能性があるかも分かんないですけど、現実的に考えてなくなってしまったのは、夏に移籍してきたフォワードとしては、すごく不甲斐ないし、情けないし、申し訳ない。

 今日もチャンスがなかったかって言われると、そうではなかったので、自分たちを否定するわけではないですけど、ただただ本当に情けないし、自分自身、悔しさをすごく感じています」
【動画】ユンカーが倒され、PKの笛が吹かれるも…
「悔しい敗戦の中でも、特長は少しでも出せたのでは?」と伝えても、反省一色だ。 

「高さや背後の迫力は、自分の特長ではあるので、それはできないといけないこと。それでご飯を食べてるんで。どれだけ競り合いに勝って、ボールを収めて良いプレーをしても、ゴールを決められなかったら、それは意味あるプレーにはならない。チームも1点も取れてないし、 0-1で2試合とも負けたのは、間違いなくフォワード陣の責任だし、自分の責任だと思っているので。何ができたからとかって感じは今、まったくないですかね」

 シーズンが終わったわけではない。まだリーグ戦の5試合が残されている。

「苦しいメンタル状況になると思うんですけど、少しでも上を目ざして、ACL圏内もまだ目ざせると思うので。『俺が、自分が、自分のゴールで名古屋グランパスを勝たす』と、ずっとそんなことをメディアで言ってきて、結果こうなってしまってるんですけど...。

 それでも前を向いて毎日しっかりと練習して、絶対にサポーターの方々や、名古屋グランパスのエンブレムのために日頃から頑張って生きている人たちに、喜びを届けられるように頑張ります」

 落ち込みながらも、闘争心溢れるような、気持ちの入った受け答えが非常に印象的だった。その眼はまだ死んでいない。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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