「お父さんは本当に凄い」「僕自身も――」前川黛也が2年半ぶり日本代表復帰で感じる偉大さ。出番ゼロの前回とは明確な違い

2023年10月10日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

『絶対行っちゃダメ』『行けないでしょ』

日本代表デビューを目ざす前川。初日の練習では笑顔が弾けた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

「また、このような場所に帰ってこれて、すごく光栄です」

 10月9日に行なわれた日本代表の練習後、報道陣から「お帰りなさい」と声を掛けられ、笑顔を見せたのが前川黛也だ。J1首位を快走するヴィッセル神戸の正GKは、2021年3月の初招集以来、2年半ぶりの日本代表復帰となった。

 ただ、前回と比べ、今回はまったく違う状態にあるという。

「前回はACLのプレーによって、評価されたところもあったんですけど、あまり自信がないなかでの選出でした。今回はこうやってチームでも首位っていうところで、やっぱり結果も出しつつ、自分自身もすごく高めながらプレーして選ばれたので、非常に自信を持って参加できています」

 大切にしているのは、チャレンジ、そして無謀との線引きだ。「チャレンジすることによって助けられるシーンはすごくあるけど、自分の中で『絶対行っちゃダメ』『行けないでしょ』ってシーンでの飛び出しを言ってるわけではない」と強調する。

「やっぱり、自分の中でもチャレンジってところで、高い確率で未然に防ぐことができるような選択を、この代表でも意識してやっていきたいと思っています」
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 1つの目標として、同じGKで日本代表に17試合に出場した経験を持つ、父・和也氏の存在がある。

 29歳の守護神は、久々の代表選出に際し、特に父からアドバイスはなく「普段と変わらない感じでLINEのやり取りをして、『頑張って』『怪我せず』といった言葉を受けました」と明かすと、自身もキャップを重ねるべく、意気込みをこう示した。 

「やっぱり、こういう場所に来て、すごく偉大だなと感じることは、この代表で試合に出るっていうところ。お父さんの場合は何試合も重ねていて、本当に凄いなと感じています。僕自身もそこを目ざしてやっていきたいです」

 前回の代表活動では、2試合で出番ゼロに終わった。偉大な父を超えるために、まずは1キャップを刻めるか。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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