「人として多くを学んだ」日本撃破で金メダル獲得のイ・ガンインも歓喜に酔う!一方で兵役免除の恩恵には「何も考えていなかった」【アジア大会】

2023年10月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

パリ五輪出場は?「まだ大会が終わったばかり」と明言を避けた

怪我もあって本調子ではなかったイ・ガンイン(左)。それでもピッチに立てば絶大な存在感を示した。(C)Getty Images

 日韓決戦となったアジア大会・男子サッカー決勝は韓国に軍配が上がった。

 10月7日に杭州で行なわれた一戦。U-24世代にオーバーエイジ3選手を加えた韓国代表は、U-22日本代表に開始77秒で先制を許すも、じわじわと盛り返して主導権を掌握する。27分にチョン・ウヨンの豪快なヘッドで追いつくと、後半に入っての57分にはゴール前の混戦からチョ・ヨンウクが逆転弾をねじ込む。終盤は日本の猛攻に晒されるも凌ぎ切り、2-1の勝利を収めた。

 史上初の大会3連覇を達成した韓国にあって、怪我を抱えながらも別格の存在感を示したのがイ・ガンインだった。本来なら新天地であるパリ・サンジェルマンでのプレーを優先すべきところ、ファン・ソンホン監督の熱いラブコールに応えて参戦。日本戦でも攻守両面でハイパフォーマンスを披露し、73分でお役御免となった。

 試合後、歓喜を爆発させた22歳は「優勝を目ざしていたので、こうして勝つことができて本当に嬉しい。韓国でもたくさんのファンが応援してくれたようだし、杭州まで駆けつけてくれた方たちもいました。心の底から感謝しています」と殊勝に話し、「代表チームでは初めてのタイトルだからなおさら嬉しい。良い思い出、良い経験になった。一生忘れない。サッカー選手として、そして人として、多くのことを学ばせてもらいました」と付け加えた。

 ファン・ソンホン監督への感謝も忘れない。「この大会が始まる前、僕たちのチームに対するメディアの論調は厳しくて、たくさんの人から批判を受けていましたが、監督は常に僕たちを信じてくれました。そして僕たちも監督を信じた。本当に、ありがとうございましたと言いたい。これからももっと多くの大会で優勝できることを願っています」とコメントした。
 
 金メダルを手にして兵役免除の権利も得た。欧州で活躍するイ・ガンインにとっては、キャリアの先行きを見据えるうえでもきわめて重要な分岐点となったはずだが、本人は冷静に言葉を選んで想いを語った。

「今後の選手キャリアを考えれば、(兵役免除で)楽になったのは確かです。でも、兵役自体はそれほど負担ではなかったし、韓国人の男性ならば誰でもやらなければならないこと。だから正直なところ、兵役の恩恵に関しては何も考えていませんでした」

 来年開催されるパリ五輪本大会への出場の意思を問われると、明確な回答は避け、「いまは大会が終わったばかり。ただこの優勝を楽しみたい」と話すにとどめた。

 韓国は通算6度目のアジア大会優勝。なお3位決定戦はウズベキスタンと香港の間で行なわれ、前者が4-0の快勝を収めて、銅メダルに獲得している。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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