【バイタルエリアの仕事人】Vol.32 齋藤学|「ハリルに名前を覚えられてなかったので」日本代表での悔しさは今も胸に。川崎時代のライバル三笘薫は――

2023年09月29日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

「ドリブルへのこだわりは正直あんまりないです」

海外でのプレーを経て、今夏から仙台で戦う齋藤。横浜や日本代表時代の秘話も披露してくれた。(C)SOCCER DIGEST

 攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第32回は、今夏からベガルタ仙台でプレーするMF齋藤学だ。

 前編では仙台での現状やバイタルエリアでの意識などについて訊いた。後編ではまず、自身の代名詞であるドリブルを語ってもらった。

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 プロ1年目か2年目ぐらいで、僕が悩んでいる時とかに山瀬功治さんに結構、話を聞いてもらったりしていて。ドリブラーの先輩というか、ドリブルをすごくしていた先輩なので。その際に言われたのが、「選択肢の1つに過ぎない」と。だから、何でもかんでもドリブルでいけば、プレーの選択として、判断として、正解かって言われるとそうじゃないって。
 
 ドリブルへのこだわりは正直あんまりないです。ただ、優先順位が高いだけですから。「あっ、今ドリブルできるんだったら、ドリブルしとこう」って。ただ、フロンターレとかにいたら、サポートの質や量がすごくて、横に付く選手が多くなったので、あんまりドリブルしないで、パスやワンツーで崩していくみたいなシーンが増えました。

 人やチームによって、どれぐらいドリブルしていくかのバランスは考えなきゃいけないかなと。だけど多分、求められているものは、仕掛ける姿勢だと思うので、そういうのはもっと、ここ仙台でも出していきたいです。

 ドリブラーって言われること自体は嬉しいです。僕は身体が小さくて、(リオネル・)メッシとかを見て、すごく勇気づけられていますけど、あれだけ身体が小さいことが、ポジティブになるのは、子どもたちとかにも良い影響を与えられると思うので、ドリブラーと言われるのは全然嬉しいです。

"エヒメッシ"だったり"ハマのメッシ"の愛称は、言われていた時から「そんなに受け入れてない」って言っていたんですけど。反町(康治/当時湘南ベルマーレ監督)さんがね、「愛媛のメッシ」って言ってくれてから、勝手に出てきちゃって。いや、嬉しいことですよ、そうやって言われるのは。ただ、もっともっと活躍しなきゃなっていうのは思っています。

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