森保ジャパンがドイツに４－１と歴史的大勝利を挙げた試合のキックオフ前、会場となったヴォルフスブルクのフォルクスワーゲン・アレーナ周辺で、ドイツのサポーターに取材を試みた。

「日本代表の印象は？」
「最も警戒する選手は？」
「知っている選手は？」

　だが、すぐに諦めた。あまりに「よく知らない」と答えるファンが多かったからだ。

「カタール・ワールドカップでは我々が負けた」という人がいるぐらいで、森保ジャパンの印象については言及なし。26人の招集メンバーのうち７人がブンデスリーガでプレー経験があるというのに、選手の名前も全く出てこない。

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　こちらから「ブンデスリーガでプレーしている日本人選手も分かりませんか？ リツ・ドウアン（堂安律）とかコウ・イタクラ（板倉滉）とか」と尋ねても、「ドウアン？イタクラ？知らないね」と返されてしまった。

　ドイツ代表の試合なのだから、ヴォルフスブルクだけでなく、各地からファンが集まっているはずだ。それでも、日本代表戦士の知名度がこれほど低いというのは、やや驚きだった。

　そんな、相手サポーターにとっては"無名の選手"たちが、強国を圧倒して４－１で勝利。周辺にいたドイツ人記者は、口々に「日本はグッドチームだ」と声を掛けてきた。

　まさに痛快の勝利だった――。

取材・文●江國森（サッカーダイジェストWeb編集部／現地特派）

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