ミランが二度に渡って追い付かれドロー。86分まで出場の本田はややキレを欠く――エンポリ 2-2 ミラン

2016年01月24日 白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

前節と同じスタメンだが内容面には雲泥の差が。

エンポリ対ミラン戦の結果&フォーメーション。

 現地時間1月23日のセリエA21節、ミランが敵地でエンポリと2-2で引き分けた。
 
 ミランは2-0で勝利した前節のフィオレンティーナ戦と同じスタメン。2試合連続の先発メンバーは、9月の3節と4節に続いて今シーズンで二度目だった。
 
 エンポリは細かいパスを丁寧に繋いで試合の主導権を握ろうとするが、先制したのはミラン。8分、左SBアントネッリがハーフウェーライン付近から出した縦パスに反応し、敵最終ラインの裏に抜け出したバッカが、右足で叩き込んだ。コロンビア代表FWはこれで公式戦3試合連続のゴールとなった。
 
 その後、エンポリはアンカーのマイエッロとトップ下のサポナーラを中心に正確なパスを繋いで反撃。29分のFKからマッカローネが頭で流したゴールはオフサイドで取り消しになったが、その3分後の32分、同点に追い付く。サポナーラが敵2ライン(DFとMF)間で前を向くと、右サイドにスルーパス。後ろから走り込んだジエリンスキが冷静に右足で流し込んだ。
 
 ミランは43分にボナベントゥーラのキープからアントネッリがオーバーラップし、惜しいクロスを挙げたが、前半は完全にエンポリ・ペース。1-1でハーフタイムを迎えた。
 
 後半早々の48分、ミランが勝ち越しに成功。ペナルティーエリア前で相手のクリアボールがニアングの顔面にヒットし、そのこぼれ球が左サイドでフリーだったボナベントゥーラの前に。イタリア代表MFはこれを左足で冷静に流し込んだ。
 
 しかし61分、エンポリが同点に追い付く。プッチャレッリが後方からのロビングをトラップして、ミドルシュートを放つ。GKドンナルンマがなんとかパンチングしたが、それを目の前にいたマッカローネが素早く反応して押し込んだ。
 
 再度の勝ち越し狙うミランは67分、ニアングに代えてバロテッリを投入する。一方のエンポリも70分、マッカローネを下げてリバヤを送り出した。
 
 77分、そのリバヤが縦パスを頭で落とし、これを受けたサポナーラにすぐさま横パス。走り込んだジエリンスキがミドルを放つが、ゴールマウスを外れた。
 
 86分、ミランは本田に代えてボアテングを投入。決勝ゴールを奪うべく勝負に出た。試合終了間際の93分には、敵ペナルティーエリアでボールをカットしたアバーテがバロテッリの決定機を生むも、これはオフサイドで取り消し。結局はそのままタイムアップとなり、2-2の引き分けに終わった。
 
 同じスタメンながらも、前節のフィオレンティーナ戦と比べて攻守ともにチグハグさが目立ち、連勝を逃したミラン。この試合ごとの波の大きさを改善しない限り、目標のチャンピオンズ・リーグ出場権(3位以内)を掴むのは難しいと言わざるをえない。
 
文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)
 
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