【川崎/新体制】20周年の節目に膨らむ「タイトル獲得」の悲願。風間監督は「選手には伸び伸びと、思い切ってやってもらいたい」と期待

2016年01月18日 江藤高志

庄子GMは守備面から説明。その姿勢に補強の“優先順位”が見て取れる。

新体制会見では、2016シーズンのホームとアウェーユニホームも紹介された。写真:田中研治

 今季、クラブ創設20周年の節目を迎える川崎が1月17日、新体制発表会見を行なった。会場となった洗足学園音楽大学の前田ホールが満員のサポーターで埋まったなか、例年通りに来場者を楽しませる仕掛けが満載の会見となった。
 
 洗足学園音楽大の学生による演奏で第一部が幕を開けると、休憩を挟んだ二部では新加入選手たちを紹介。登壇したのは藁科義弘社長、庄子春男GM、風間八宏監督の3名に加えて、新加入の6選手。リオ五輪最終予選に出場中の原川力と奈良竜樹は欠席し、ビデオメッセージによる挨拶となった。

 昨季途中、武田信平前社長から社長職を引き継いだ藁科社長は、15年シーズンを総括すると、ロボットのPepperとの掛け合いのなか、笑いを取りながら新クラブハウスについて解説。陸前高田市で実施予定の『高田フロンターレスマイルフェス2016』について言及。さらに、川崎が目指す未来像についても説明した。

 その後にマイクを握った庄子GMは、今季の補強をどのような観点から進めたかを語り、タイトル争いに加われなかった昨季の反省点を次のようにコメントした。

「ひとつは連敗が多かったということ。3連敗が2回。2連敗が1回。シーズンを通して安定したプレーができなかった。ふたつ目は、下位チーム、特に降格したチームからしっかり勝点を取れなかった」

 これらの課題を受けて、攻守両面の改善点を挙げたが、守備面の説明から始めたところに、その優先順位が見て取れる。

 守備に関しては、セットプレーから喫した15失点は多過ぎると考えており、「セットプレーを含めて、失点の減少を目指した結果、守備力の高い選手を獲得した」(庄子GM)。GKのチョン・ソンリョンをはじめ、エドゥアルド・ネット、奈良竜樹らの獲得理由を明かした。
 
 一方の攻撃については、大久保嘉人に頼りすぎている感が否めず、4年連続得点王の誕生とともに、複数のふた桁得点選手が現われることに期待を寄せる。
 
 風間八宏監督は「すべての責任は私にあります」と語った後、「選手には伸び伸びと、思い切ってやってもらいたい」と、より良い環境作りを約束した。

取材・文:江藤高志(川崎フットボールアディクト編集長)

■2016年メンバーリスト
★=新加入選手
 

Pos. No. 名前
 
GK
 
1 チョン・ソンリョン★
24 安藤駿介
29 高木 駿★
30 新井章太
 
 
 
DF
 
 
 
2 登里享平
3 奈良竜樹★
4 井川祐輔
8 小宮山尊信
17 武岡優斗
18 エウシーニョ
20 車屋紳太郎
28 板倉 滉
 
 
 
 
 
 
MF
 
 
 
 
5 谷口彰悟
6 田坂祐介
7 橋本晃司
10 大島僚太
14 中村憲剛
15 原川 力★
16 長谷川竜也★
19 森谷賢太郎
21 エドゥアルド・ネット★
22 中野嘉大
25 狩野健太★
26 三好康児
 
FW
9 森本貴幸★
11 小林 悠
13 大久保嘉人
27 大塚翔平★
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