【リオ五輪予選】2ゴールを決めた久保裕也。「前線の選手が点を取れたことが大きい」とチームとしての結果に手応えを得る

2016年01月17日 本田健介(サッカーダイジェスト)

パートナーの鈴木のゴールにも喜びを示す。

途中出場で2ゴールを決めた久保。「前の選手が点を取ったことで、チームは勢いに乗ることができる」とチームとしての手応えを語った。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

 リオ五輪最終予選のグループリーグ第2戦、久保裕也が待望の大会初ゴールを含む2得点を決めた。ベンチスタートとなったこの日、久保がピッチに登場したのは71分。4分後には岩波のスルーパスに抜け出し、「ゴロを狙ったが浮いてしまった」(久保)と、GKに触られたものの、ネットを揺らした。
 
 そして84分には後方からのパスを受けると「シュートを打ちたかったが、打てなかった。ちょっともらいに行く感じにはなった」と、競り合った相手DFに足をかけられPKを獲得。この日、南野が誕生日だったため、「(南野)拓実に蹴らそうかな」との考えが一瞬よぎったが、やはり自らPKスポットに向かい、冷静にゴールへ沈めた。
 
 ただ、自分の得点よりも先制点の鈴木のゴールを含め、前線の選手が結果を残せたことが大きいと強調した。
 
「前の選手が点を取ったことで、チームは勢いに乗ることができる」
 
 相棒の鈴木のゴールシーンでは、ベンチで喜びを見せた。
 
「嬉しかったです。お互い点を取りたいというのはあったので」
 
 手倉森監督はアタッカー陣に競争を求めている。この日、結果を残した久保、鈴木、そして先発した浅野、途中出場からアクセント役になったオナイウら駒が揃っており、レギュラー争いは激しい。
 
 しかし、その争いも歓迎するという。
 
「監督からは総力戦だと言われている。とりあえず、(グループリーグを)1位で抜けなくてはいけない。ただ、それが目標ではないので、チームがもっと良くなるようにしていきたい」
 
 自分のエゴを押し通すのではなく、チームのために戦う。手倉森ジャパンのエースとして期待される男は、ただリオ五輪出場という一点だけを見つめている。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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