センセーショナルな快勝劇に世界が驚嘆の声を上げた。

　現地７月31日、日本女子代表はニュージーランド・ウェリントンで行なわれた女子ワールドカップ・グループリーグ第３戦、強豪スペインとの一戦に臨んだ。ともにすでに決勝トーナメント進出を決めていたものの、首位通過を懸けた白熱の攻防戦。日本はボール支配で劣勢に立たされながらも面白いようにカウンターをツボにはめると、前半のうちに３点を奪取する。後半も危なげない戦いぶりで１点を追加し、４－０という望外のスコアを叩き出した。

　３戦全勝とした日本はグループＣを１位突破。現地８月５日のラウンド・オブ16ではグループＡ２位のノルウェーと対戦する。

　一夜明け、なでしこの衝撃は波紋を広げ、世界中のメディアがそのポテンシャルに舌を巻いた。アメリカの大手ネットワーク局は今大会を通して独自の「出場国パワーランキング」を更新しているが、こちらでも日本の評価はうなぎ上りだ。

『FOX』は日本を前回から２ランクアップの３位に据えた。「完成度の高いサッカーでスペインを粉砕した。ハイレベルな組織力と連動性は対戦相手にとって恐怖でしかない」と称えた。『NBC』は出場24か国を４つのカテゴリーに分類しており、トップである「優勝候補」の部門で日本をアメリカ、イングランドに次ぐ３位に指名している。
 

　なでしこを１位に推したのが『CBS』だ。前回から一挙７ランクアップで、「ザンビアを大差で打ち負かし、コスタリカを抹殺し、まとまりのあるサッカーでスペインをも破壊。目下絶好調で、上手くチームのトップフォームとピークをここに持ってきた」と褒めちぎっている。優勝候補と目されるアメリカ、ドイツ、スペインといったライバルがグループステージで不安定な戦いをみせたのも、無関係ではないだろう。

　決勝トーナメントを前に警戒が高まるなかで、日本は快進撃を続けられるか。まずはノルウェーを撃破して、２大会ぶりのベスト８進出を果たしたいところだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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