【大宮/新体制】“残留争いの大宮”を返上すべく、『継続』と『成長』で上位を争うチームに

2016年01月16日 古田土恵介(サッカーダイジェスト)

「昨季以上に厳しい戦いが待っているのは覚悟している」(渋谷監督)

挑戦者として、より高みへ「挑む」大宮。2016年は新たな歴史を作る第一歩目となる。(前列左から)藤沼拓夢、川田拳登、奥井諒、渋谷洋樹監督、岩上祐三、沼田圭悟、黒川淳史、(後列左から)伊藤彰コーチ、松井謙弥、江坂任、ネイツ・ペチュニク、山越康平、加藤有輝。

 至上命題であった1年でのJ1復帰を果たした大宮が1月16日、クラブハウス・オレンジキューブで2016年の新体制発表会見を行なった。
 
 J1在籍時に定位置だった"残留争い"から抜け出すためにチームが迎えた新加入選手は、レッドスター時代にムルジャと同僚だった千葉のネイツ・ペチュニク、群馬で13得点を決めた江坂任ら総勢11名(下部組織からはチーム史上最多の4名が昇格)。「バランスの取れた補強ができた」(松本大樹強化本部長)という言葉にも素直に頷ける陣容となった。
 
 さらに松本強化本部長は「昨年に引き続いて『堅守多攻』、『攻守に主導権を握る』スタイルを構築する。先を見て、J1で上位を争えるようなチームを作りたい」と前置きしたうえで「勝点48を目指す。順位は7~12位」と具体的な数字を挙げて目標を語った。
 
 クラブ史上初のJ2降格を味わった14年のリベンジを狙う渋谷監督は「『残留争いの大宮アルディージャ』と思われないように、J1でも上位を争えるチームにしたい」と意気込みを語るとともに「各ポジションに2名以上は良い選手が揃った」とチーム力の底上げにも自信を覗かせた。
 
 ただ、「J1では昨季以上に厳しい戦いが待っているのは覚悟している」(渋谷監督)。J2優勝を飾った15年シーズンだが、そこに満足していては、再び"残留争い"という現実を突きつけられる可能性も十分にあるだろう。
 
 渋谷監督は「プレーや判断のスピードを含めた、一つひとつのレベルアップが必要」と厳しい表情を見せながら現状を分析し、「昨年は(チームスタイルの)骨組みを作った。今年からはそこに肉付けをしていく。普段のトレーニングから『成長』を意識したい」と『継続』と『成長』の大切さを口にした。
 
 J1に復帰したオレンジが、そのまま上位へ昇り続けられるのか。新シーズンへの力強い決意に胸が躍る新体制発表会見となった。
 
取材・文・写真:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)

■2016年のメンバーリスト  
Pos. No. 名前
 
GK
 
加藤順大
21 塩田仁史
32 加藤有輝
50 松井謙弥
 
 
 
DF
 
 
 
 
菊地光将
河本裕之
山越康平
沼田圭悟
13 渡部大輔
19 奥井 諒
20 大屋 翼
22 和田拓也
25 高山和真
28 福田俊介
 
 
 
 
 
MF
 
 
 
 
江坂 任
ネイツ・ペチュニク
10 岩上祐三
15 大山啓輔
16 マテウス
17 横谷 繁
18 横山知伸
23 金澤 慎
26 小島幹敏
27 黒川淳史
39 泉澤 仁
41 家長昭博
 
 
FW
ドラガン・ムルジャ
11 播戸竜二
14 清水慎太郎
29 川田拳登
30 藤沼拓夢
 
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