プロの舞台でも「技術面でできないことはない」。東京Vの特別指定MF新井悠太がJ初ゴール「打てば、何か起きる」

2023年07月06日 金子 徹(サッカーダイジェスト編集部)

89分、右足を一閃

長崎戦でJデビューを果たし、堂々としたプレーを披露した新井。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

[J2第24節]東京V 1−2 長崎/7月5日/味の素スタジアム

 J2第24節でV・ファーレン長崎に1-2で敗れた東京ヴェルディだが、大いなるポテンシャルを披露した期待の新鋭がJデビューを飾り、J初ゴールをマークした。
 
 29分に先制点を奪われ、0-1で迎えた68分。東京Vは左ウイングで先発していた北島祐二に代えて、25年の加入内定が決まっている新井悠太(東洋大3年)をピッチに送り出す。

 6月6日付で特別指定に登録されたMFの投入直後、チームは2失点目を許してしまったが、城福浩監督が「必ず力になってくれるだろうと思って送り出した」という20歳アタッカーは、独特な間合いと緩急のあるドリブルで積極的に仕掛け、好機を何度も演出した。

 チームに合流してまだ間もないなか、左SBの深澤大輝や中盤の齋藤功佑、稲見哲行らとの連係もスムーズで、この日がJデビューとは思えない堂々としたプレーを見せた。
 
 そして、初ゴールは89分だった。左サイドからカットインして中央に切り込むと、ペナルティアーク付近から右足を振り抜く。

「シュートコースは見えていなくて、ピッチが濡れていて滑る感覚はあったので、浮かすより下でスピードの速いシュートを打てば、何か起きるんじゃないか」

 渾身の一撃をゴールに突き刺した。
【動画】東京ヴェルディ新井悠太がJリーグ初ゴール!

 このシーンについて新井は、次のように振り返る。

「自分が仕掛けた時に(相手の)サイドハーフとサイドバックの選手が2枚いて、自分は正直、縦を狙っていたんですけど、そういった場面で何回か相手の2枚目に突っかかってしまうことがあったので、それなら中で勝負して、振りにいった感じです。

 シュートはそんなに狙っていなくて、今日の試合は(相手がひとり退場して)スペースがあったので、振っていこうという意識が伝わったシュートなんじゃないかなと思います」

 Jデビュー戦での初ゴールについては、「試合が終わってファン・サポーターの皆さんの前に立ってみると、試合に負けてしまったにもかかわらず、大きな声援を送ってくれたので、そういった姿を見ると、素直に嬉しいです」と語った新井。

 敗戦の悔しさから、その表情に笑顔はなかったが、「技術の面ではできないことはないんじゃないか」と手応えも掴んだようだ。

「自分のゴールではなくても、勝利に貢献できるように、ファン・サポーターと一緒に喜べるように頑張っていきたい」と意気込む背番号40。今後どのような成長を遂げていくのか、楽しみだ。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

【画像】セルジオ越後、小野伸二、大久保嘉人、中村憲剛ら28名が厳選した「 J歴代ベスト11」を一挙公開!

【PHOTO】Jリーグを盛り上げるかわいいマスコット!SDカメラマンが捉えた厳選ショットを紹介!

【PHOTO】ホーム味スタで熱く声援を届けた東京ヴェルディサポーター!
 

次ページ【動画】東京V新井悠太がJリーグ初ゴール!

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事