「優勝を目指さないでどこを目指す」なでしこジャパンの清水梨紗が女子W杯に向けて独占告白

2023年06月24日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「未来の女子サッカーのために結果を」

女子ワールドカップで優勝を狙うと意気込む清水。(C)Mutsu FOTOGRAFIA

 自身2度目の女子ワールドカップに挑む清水梨紗。なでしこジャパンの主力のひとりで、昨季ウェストハム・ユナイテッドFCウィメンでプレー(サイドバック、ウイングバック、3CBの右などを担当)した清水は、イングランドでの経験を踏まえて「強い気持ちで戦いたい」と意気込む。

「(ベスト16でオランダに敗れた)2019年のワールドカップですごく悔しい想いをして、続く東京五輪でも結果を出せませんでした。ですので、今回のワールドカップはなでしこジャパンとしても結果が大事になる大会。強い気持ちで戦いたいです」

 清水がこだわるのは、内容以上に結果。「女子サッカーがどう広がっていくか、結果が一番響いてきます。内容にこだわりつつ、目に見える結果を出すことが何より大事になります」というのが彼女の今大会におけるスタンスである。

 清水はひとつの想いを抱えている。

「自分は2011年のワールドカップ優勝を見て、すごくサッカーをやりたい、なでしこジャパンの一員になりたいと思いました。ですから、今度は自分たちが未来の女子サッカーのために結果を残したいです」
 
 7月20日に開幕予定の女子ワールドカップで、なでしこジャパンはまずグループステージでザンビア(7月22日)、コスタリカ(7月26日)、スペイン(7月31日)と戦う。

 グループ最大の難敵はスペイン。FIFA女子世界ランキングは日本の11位よりも上の6位で、清水も「スペインと聞いて気が引き締まりました。(グループステージの試合は)どれも大事ですけど、実力があるのはスペイン。彼女たちとの試合が鍵になるのは間違いないと思います」

 そのスペイン戦を良い形で迎えるためにも「ザンビアとの初戦が重要」と清水は語る。

「国際舞台での初戦は難しいです。どこも初戦の重要性を理解していて、勢いを出してきます。そんななかで、どう勝ちに繋げていくかが重要です」

 振り返れば、東京五輪はグループステージ初戦から苦戦の連続だった。準々決勝でスウェーデンに敗れるまで、総合的に「守備の時間帯が多くて、自分がオーバーラップしたり、クロスを上げるシーンは数回しかありませんでした」。だからこそ、今度のワールドカップでは"強いなでしこジャパン"を見せたい。

 目標はもちろん優勝。「そこを目指さないでどこを目指す」という清水の覚悟を示す大会にもなりそうだ。

構成●サッカーダイジェストTV編集部

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