【ユベントス|冬の補強動向】ギュンドアンは高嶺の花。現実的なターゲットはグアリン、バネガ、モウチーニョだ

2016年01月03日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

カセレスとのトレードは後釜確保が前提になる。

2年前の冬はヴチニッチとのトレードが土壇場で破談になったグアリン。ユーベはその後もチェックリストから外しておらず、今冬に再び獲得に動きそうだ。(C)Getty Images

 1月に強化をめざしているのが中盤だ。夏に退団したアンドレア・ピルロ(現ニューヨーク・シティ)とアルトゥーロ・ビダル(現バイエルン)の穴を埋められず、マッシミリアーノ・アッレグリ監督はクオリティー不足を実感している。

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 昨シーズンの4-3-1-2から3-5-2にメインシステムをシフトしたのは、アッレグリ監督がこだわりを持つトップ下に、その要求水準を満たすクオリティーの持ち主がいないから。夏に獲得したエルナネスが使い物にならず、またロベルト・ペレイラの故障離脱も響いた。中盤の組織構築が遅れたのは、そのペレイラのほかにも、サミ・ケディラ、クワドォー・アサモア、マリオ・ルミナなど怪我人が相次いだのも理由だ。
 
 アッレグリ監督が獲得を望んでいるのは、質と量を兼ね備えたモダンな司令塔で、ズバリ本命はイルカイ・ギュンドアンだろう。もっとも、ドルトムントがシーズ中の売却を承諾するとは考えにくく、そもそも資金力が十分とは言えないユベントスにとってはいわば高嶺の花。このドイツ代表MFの獲得は現実的ではない。
 
 より可能性があるターゲットは、セビージャとの契約が今シーズンいっぱいで満了するアベル・バネガ。あるいは、ゼニトなど競合相手が多いものの、モナコのジョアン・モウチーニョもギュンドアンよりは現実味があるだろう。
 
 さらに、司令塔タイプとは言えないが、セントラルMFではフレディ・グアリンも候補のひとり。ライバルのインテルの選手で、しかも2年前に成立寸前で移籍が流れたこともあり、ユベンティーノの心象はあまり良くない。それでもGD(ゼネラルディレクター)のジュゼッペ・マロッタらクラブ上層部の評価は依然として高く、インテルでポジションを掴みきれていない現状を考えれば、一番可能性がありそうだ。
 
 ただ、噂されるマルティン・カセレスとのトレード話は、CBの選手層が薄いだけに、その後釜確保が前提となるだろう。
 
 いずれにせよ、現行の3-5-2システムを継続するか、それとも4-3-1-2に戻すかは、1月のメルカートで誰を獲得できたかによって変わってくるだろう。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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