豊田スタジアムを彩った名古屋にまつわる“三銃士”。SBとして登場の3人が放った輝き

2023年06月17日 本田健介(サッカーダイジェスト)

森下はA代表デビューを飾る

SBとして出場した3人(左から菅原、相馬、森下)。攻撃にもよく絡んだ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[キリンチャレンジカップ]日本 6-0 エルサルバドル/6月15日/豊田スタジアム

 日本が6-0の快勝を収めた6月15日のエルサルバドル戦。この一戦では会場となる豊田スタジアムを本拠地とする名古屋にまつわる選手たちが、SBとして独自の色を示した。

 まず左SBとして先発したのが嬉しい代表デビューとなった現在、名古屋に所属する森下龍矢である。

「自然体で臨みました。やるだけだと。空回りするぐいらいが自分なのでフルスロットルでいってやろうと。(相手の)9番にタックルしたら逆に吹っ飛ばされましたが(笑)、それも体感しないと分からないので『あ、これが世界だ』と体感して入れたのは良かったです」

 初キャップとあってぎこちなさもあったものの、スタジアム全体からの温かなエールに背中を押され、徐々に森下は持ち味を発揮。修正点も少なくなかったはずだが、まずまずのデビュー戦を飾ったと言えるだろう。

 その森下の逆サイド、右SBとして果敢なオーバーラップを仕掛けたのは名古屋のアカデミー出身で、トップ昇格後、現在はオランダのAZで活躍する菅原由勢である。

「ボールの持ち方でここに走ってこいよというのは分かる」と、右サイドで組んだ久保建英らから好パスをもらう形で右サイドを崩しにかかる。その躍動にスタジアムも沸いた。

 もっとも「欲を言えばアシストをつけなくちゃいけなかったですし、得点を取れるところもあったので、そういう部分は世界との差を埋めるために必要なので、そこは自分に厳しくやっていかなくちゃいけないですし、全然ダメだったなと思います」と悔しがる。結果への渇望は今後への糧となるのだろう。

 
 そして後半頭から菅原に代わって登場したのが、名古屋からポルトガルのカーザ・ピアにレンタル移籍している相馬勇紀である。

 アタッカーである相馬に与えられたのは菅原が務めていた右SB。やや驚きの起用であったが、本人は「やってみたいポジション」だったとのことで、楽しんでプレーをしたようだ。

 現に何度も右サイドを駆け上がりクロスを供給。73分には鋭い右足のクロスで古橋亨梧のヘッドでのゴールをアシストしている。

 そんな相馬は試合後、久々の豊田スタジアムでのプレーを「良かったです。これだけのビッグスタジアムはなかなかないので、幸せでした」と笑顔で振り返ってくれた。

 3人のパフォーマンスは、スタジアムに集った人たちの印象にも残ったに違いない。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)



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