CBチェイス・アンリはU-20W杯でFW起用も?識者は「敵陣のゴール前での迫力はめちゃくちゃある」と期待

2023年05月10日 サッカーダイジェストTV編集部

ドイツに苦難を経験もW杯メンバーに滑り込む

U-20W杯のメンバーに選出されたチェイス・アンリ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 5月8日に発表されたU-20ワールドカップ(アルゼンチンで5月20日に開幕)の日本代表メンバーで、サプライズの1人となったのがDFチェイス・アンリだ。

 アメリカ人の父親と日本人の母親を持つチェイスは、福島県の尚志高校でCBとして台頭。圧倒的なフィジカルとスケール感で注目され、2022年1月に日本A代表のトレーニングパートナーに選ばれ、同年4月にはドイツのシュツットガルトと3年契約を結んだ。

 しかし、ドイツに渡って以降は苦難の連続。まずはシュツットガルトⅡ(4部リーグのセカンドチーム)に加入したが、焦りからオーバーワーク気味になり、肺気胸も患った。クラブでの出番は途中出場が大半で限定的だった。

 そのため、クラブ判断もあって日本のアンダー代表からも遠ざかり、今年2月のU-20アジアカップ(U-20W杯予選も兼ねる)も欠場。日の丸を最後に背負ったのは、昨年6月の飛び級で参戦したU-21日本代表のU-23アジアカップが最後だった。

 それでも徐々にコンディションとメンタルを整え、4月中旬から3試合連続でスタメン出場。このタイミングでU-20日本代表の冨樫剛一監督がドイツ視察しており、そのプレーぶりが目に留まる。U-20W杯メンバーに土壇場で滑り込んだ。
 
 5月9日に公式YouTubeチャンネル『サッカーダイジェストTV』の生配信「日本代表U-20W杯メンバー全選手解説」に出演したサッカージャーナリストの河治良幸氏は、チェイスの魅力ついて次のように語った。

「クラブでは伊藤洋輝選手などにも面倒を見てもらっているらしいですね。以前はテクニックや判断などに細かい粗さがあったし、今大会も最初はスタメンではないかもしれない。でも、スケール感は間違いなくある。ドイツでどこまで逞しくなったか楽しみ」

 さらに、ユースカテゴリーにも詳しい識者としても知られる河治氏は、1点が欲しい場面では持ち前のフィジカルを活かしてパワープレー要員としてFW起用もありえると指摘。「敵陣のゴール前での迫力はめちゃくちゃある。勝負所ではFWに置くかもしれない」と期待を寄せた。

 チェイスは自身初の世界大会で、CBもしくはFWでどんなパフォーマンスを見せるのか。注目したい。
 
構成●サッカーダイジェストTV編集部

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