アルゼンチン代表FMのリオネル・メッシの去就が注目を浴びている。

　現在はパリSGに所属するメッシだが、４月30日のロリアン戦後にクラブに無許可でサウジアラビア旅行を敢行。『レキップ』紙などのフランス・メディアは、事態を重く見たパリSGがメッシに２週間の出場停止処分を課したと報じている。

　メッシとパリSGの契約は今年６月30日までという関係もあり、このまま退団が加速するのではないかという見方も強まっている。現地時間５月３日には、移籍市場のエキスパートとして知られる『スカイ・イタリア』のファブリツィオ・ロマーノ記者が、ツイッターで次のように報じた。

「メッシは今シーズン限りでパリ・サンジェルマンを退団する。もはや疑いの余地はない。舞台裏では、父親のホルヘが１か月前にパリSGにメッシ側の決定（移籍の意思）を伝えている」
 

　そうなると気になるのが、新天地だ。昨年末のカタール・ワールドカップでMVPに輝く活躍でアルゼンチン代表を世界一に導き、パリSGでも今シーズンはここまで公式戦37試合で20ゴール・19アシストを記録とトップレベルを維持するメッシだが、今年６月には36歳を迎え、年俸も高い（現在は3500万ユーロ＝約53億円）。受け入れ先は限られるはずだ。

　ロマーノ記者は同日、１か月以上前にサウジアラビアのアル・ヒラルが超巨額のオファーを出していたことも指摘。その内容は年俸が４億ユーロ（約600億円）以上という信じられない内容だったという。

　一方でメッシは少なくともあと１シーズンはヨーロッパに留まること、中でも古巣のバルセロナに戻ることを望んでいるとの報道も少なくない。スペインの『スポルト』紙などは早くも「バルサは獲得に動く」と報じている。ただ、バルサの財政難は周知の通りで、メッシが大きな減俸を受け入れたうえで、バルサが複数の高年俸選手を放出でもしない限り、実現は不可能にも見える。

　そのためスポルト紙は、世界最高峰の資金力を持つプレミアリーグのクラブがメッシ獲得に動く可能性も指摘。中でも実質的にサウジアラビア王族が保有するニューカッスルが、オファーを出すかもしれないと報じた。

　また複数の欧州メディアでは、アメリカのインテル・マイアミもメッシの新天地候補に挙がっている。同クラブは元イングランド代表MFのデイビッド・ベッカムがオーナーを務め、ベッカムとはマンチェスター・Uで共闘したフィル・ネビルが監督を務める新興クラブだ。インテル・マイアミはメッシの盟友セルヒオ・ブスケッツ（バルサ）にもオファーを送っていると報じられている。

　メッシの新天地はここまで挙がっているバルサ、アル・ヒラル、ニューカッスル、インテル・マイアミなのか、それとも他のクラブなのか。今夏の移籍マーケットで大きなトピックの１つとなりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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