町田はなぜ大分との大一番に勝てたのか? 黒田剛監督は“プラン通り”と手応え「私も高校で30年やってきたなかで…」

2023年04月16日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

試合前にプレスを修正

町田の黒田監督。大一番でチームを勝利に導いた。写真:滝川敏之

[J2第10節] 町田3-1大分/4月16日/町田GIONスタジアム

 2位のFC町田ゼルビアは4月16日、J2第10節で首位の大分トリニータと対戦し、3-1の快勝。2試合ぶりの勝利で首位に返り咲いた。

 試合は23分に右CKの流れから荒木駿太のゴールで先制すると、33分には相手のパスを敵陣でカットした荒木が、ペナルティエリア左に持ち運び、右足で決めて追加点。39分には速攻からエリキがネットを揺らし、前半だけで3点をリードした。

 後半も堅守からの素早いカウンターで再三にわたり好機を創出。終盤は相手に押し込まれる展開となるも、強固な守備ブロックを敷いてシュートを打たせず、最後まで無失点で抑え切った。
 
 黒田剛監督は試合内容について、「前半はほとんどプラン通り」とコメント。右CKのショートコーナーで、ボールを受けた翁長聖とのパス交換からペナルティエリア右に侵入した平河悠の折り返しに、荒木が合わせた先制シーンも、"プラン通り"だったという。
 
「もちろん、リスタートからの得点が多いチームなので、私も高校で30年やってきたなかで、かなりトリックをやっていたので、そのなかで彼らのクオリティならできるなと。ちょっと難しいんですけど、そういうものをチョイスして、彼らに練習をさせて、それが先制点につながったので良かったです」

 また、前からのプレッシングで相手の最終ラインに圧力をかけ、ミスを誘って生まれたショートカウンターからの2点目についても、「昨日までの練習の中で、ボールになかなか寄せきれないような場面があった」と感じた黒田監督は、試合前のミーティングで修正点を選手に共有した。

「あくまでもボールを奪うが優先だとして、今日のミーティングの中で、考え方を共有しました。前からどんどんプレスをかけて、背中でスペースを消しながらプレスをかけていこうと。前からプレッシャーをかけて、相手のミスを誘う。すごく良い試合の立ち上がりだったと思います」

 意図していたプランがしっかりとハマり、手にした勝利。指揮官は「これだけ選手たちが奮起をし、一致団結して戦うことによって結果をもたらすことができる。彼らも自信を持ったと思う」と手応えを示した。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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