エティハドで、チャンピオンズリーグ（CL）準々決勝の第１レグ、マンチェスター・シティ対バイエルン・ミュンヘンを観戦した。

　ヨーロッパを代表するビッグクラブ同士の対戦だが、バイエルンは今季、ブンデスリーガでは上位にいるものの、その優位性がヨーロッパ全体に広がっているとは思わない。今回、イングランドを訪れたバイエルンのファンも、以前と比べると少なくなったように感じる。

　一方、シティはプレミアリーグで厳しいタイトル争いを演じており、首位を走るアーセナルなどとの戦いによって、自分たちを向上させており、悲願のCL制覇が期待されている。

　バイエルン戦では、スコアレスで迎えた27分にロドリの見事なシュートで先制。さらに後半に入り、70分にベルナルド・シウバのヘッドで追加点を奪うと、76分にはアーリング・ハーランドがボレーでダメ押し弾を決めて３－０で快勝を飾った。
 

　無得点に終わったドイツ王者には、絶対的エースがいない。かつてはロベルト・レバンドフスキがいたが、彼はチームを去ってしまった。

　一方、シティには、驚異的なペースでゴールを量産するアーリング・ハーランドがいる。ハーランドは、ここまで公式戦で45ゴールを記録し、そのうち30ゴールはプレミアリーグで挙げたものだ。先日のサウサンプトン戦（４－１）では、シティのファンがサウサンプトンのファンに向かって「ハーランドはサウサンプトンより多くのゴールを決めている」と歌っていた。

　また、ノルウェー人ストライカーはゴールを量産するだけでなく、その堂々とした存在感でビルドアップにも加わる。相手のディフェンダーは、彼を常に警戒しなければならない。

　バイエルン戦での怪物ストライカーは、ドルトムント時代の宿敵との対戦ということもあり、いつも以上にモチベーションが上がっていたように見えた。

取材・文●スティーブ・マッケンジー（サッカーダイジェスト・ヨーロッパ）

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