トッテナムの韓国代表FWソン・フンミンが、スーパースターゆえの苦悩を明かした。地元紙『Evening Standard』が伝えている。

　30歳のエースは昨季、プレミアリーグで23ゴールを挙げ、アジア人初の得点王に。称号を得て臨む今季はさらなる活躍が期待されたものの、開幕からノーゴールが続いたなか、初めて先発を外れた８節のレスター戦（６－２）で、途中出場から鬱憤を晴らすかのように圧巻のハットトリックを達成。完全復活かと思われたが、得点ペースはいまひとつ上がらず。

　それでも最近はトップフォームを取り戻しつつあり、４月８日に開催された30節のブライトン戦（２－１）では芸術的なミドルシュートを叩き込み、節目のプレミアリーグ通算100ゴールに到達した。

　ソン・フンミンは、プレッシャーを感じながらのプレーは好きだと言う。ただ、期待の高まりは自身の不調に少なからず影響を与えたようだ。

「自分のプレーに言い訳をしようと思えばいくらでもできるけど、僕は『あれは本当の自分じゃない』なんて言うタイプじゃない。トップレベルではなかったと受け入れている。昨シーズンはファンタスティックだったし、ゴールデンブーツ獲得は魔法のような瞬間で、凄い自信を与えてくれた。新シーズンに入ると、誰もが『ソニーが得点王になった』と言って、また素晴らしい活躍を期待してくれたよ。

　だけど、より多くの注目とプレッシャーを受けるので、そんなに簡単にはいかない時もある。このプレッシャーが好きだから、プレーしているわけで……。それは自分が完璧な選手ではないということでもある。この年齢でもまだまだ向上できる。残り８試合は自分にとってもチームにとっても非常に重要なものになる」
【動画】圧巻の一言！ソン・フンミンの記念すべきプレミア100号ゴラッソ

　メモリアル弾が生まれた一戦については「自分が好きなようにプレーできた点が大きかった。ブライトンはかなりハイラインでプレーしていたので、背後から走り込めた。でも、もっと良い形で、安定してプレーしたい。それに得点は重要だけど、できる限り多くの方法でチームを助けたい」と主張する。個人記録は二の次。あくまでチームの勝利にこだわる。

「プレミアリーグでの100ゴールは素晴らしいけど、最も重要なのは３ポイントだった。ブライトンは素晴らしいプレーをしていて、チャンスを作っていたし、順位表で我々のすぐ後ろにいる事実も分かっていたから、大きな勝利だった」

　現在５位のトッテナムは、上にいるマンチェスター・ユナイテッドやニューカッスル、下から逆転を狙うアストン・ビラ、ブライトンらと、チャンピオンズリーグをはじめとした欧州カップ戦の出場権を争う。ここまで７ゴールの昨季得点王は、残り８試合で確かなパフォーマンスを披露し、チームと自身をさらなる高みへ持って行けるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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