「レベルが高く、賢く…」デビュー戦で好機演出!浦和の新助っ人ホセ・カンテが語るJリーグの印象。ファンだと明かした日本の人気漫画は?

2023年04月12日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

90+3分に相手のマークに遭いながら縦パスを供給

名古屋戦で攻守に存在感を発揮したカンテ。写真:滝川敏之

[J1第7節]名古屋0-0浦和/4月9日/豊田スタジアム

 浦和レッズは、敵地開催だった名古屋グランパス戦で0-0のドローに終わった。この一戦で、ホセ・カンテがJリーグデビューを果たしている。

 3月13日に加入が発表されたカンテは、スペイン出身で184センチのFW。スペインやポーランド、カザフスタンのクラブを経て、中国の滄州雄獅から完全移籍した。ギニア代表歴もあり、浦和は入団時に特徴をこう紹介していた。

「足下のテクニックがあり、攻撃の起点にもなれ、自らゴールを決めることも、アシストをして貢献することもできるマルチなストライカー。前線での守備的な貢献にも期待できる、経験豊かで、コンビネーションプレーも抜群の選手」

 そんな新助っ人は、5日に行なわれたルヴァンカップのグループステージ第3節、川崎フロンターレ戦で(0-0)でデビュー。そして、名古屋戦では76分に1トップとして投入された。

 短い時間で得点に絡むプレーはできなかったが、随所に存在感を発揮した。まずは、深い位置までのプレスバックで相手の攻撃を阻み、チームに貢献。さらに、90+3分には大きなチャンスを生み出した。

 大久保智明からハーフウェイライン付近でパスを受けたカンテは、相手DFの中谷進之介とターレスがチェックにくるなかでボールをキープ。そして、身体をねじりながら右足で縦パスを出した。
 
 このボールに反応して、ペナルティエリア手前に走り込んでいた大久保が折り返す。ゴール前で受けた松崎快は得点できなかったが、決定機となった。

 試合後に取材に応じたカンテは、リーグデビュー戦を「徐々にコンディションが上がってきているので、もちろんピッチに立つのは喜ばしい」と語る。自身の状態は「少しずつ自分の感触も良くなっている。自分が描いている自分像はまだまだ上にあるので。試合を重ねてどんどんゲーム感覚を取り戻して、しっかりパフォーマンスしたい。自信が持てればパフォーマンスも上がる」と分析。100点満点で問われると「80くらい」と答えた。

 また、守備については「チームを助けるためにピッチに立っている。コンディションが上がれば、もっとチームを助けられる」と自信を見せる。川崎、名古屋とリーグの強豪との対戦を経ての感想は、「皆さんレベルが高く、賢く、素早く、強度も高い。タフなリーグだと思う」と称えた。

 さらに、取材中に報道陣の目をくぎつけにしたのは、着用していたスーツから見えた人気漫画『ワンピース』の赤髪海賊団ラッキー・ルウのキーホルダー。これについて訊かれると、自身が同作を好きだと知っている母からもらったと明かした。

 これまで、浦和はリーグ戦で、興梠慎三とブライアン・リンセンが1トップを務めてきた。攻撃の新たなオプションとなるカンテに注目だ。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

【動画】「少しずつ感触も良くなっている」浦和カンテが決定機を生み出したキープ&縦パス

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