欧州サッカー連盟（UEFA）のアレクサンデル・チェフェリン会長が、アルゼンチン代表GKエミリアーノ・マルティネスが、優勝したカタール・ワールドカップ（W杯）後に見せた行動に苦言を呈した。スペイン紙『Mundo Deportivo』が４月７日付けで伝えている。

　30歳の守護神は、３－３でPK戦までもつれ込んだフランスとの決勝でも、好守を連発。大エースのリオネル・メッシと共にW杯制覇に大きく貢献し、最優秀GKに輝いた。

　しかし、表彰式でトロフィーを股間にあてる下品なパフォーマンスを披露すれば、歓喜に沸くロッカールームで、「１分間の黙とう。死亡した（キリアン・）エムバペのために」と相手エースを嘲笑。母国での凱旋パレードでも、エムバペのお面を被せた人形を抱えて登場し、多くの人の怒りを買った。

　チェフェリン会長は、アルゼンチン人記者とフランス人記者によって書かれた書籍の中で、メッシがキャプテンとして「何か言うべきだった。『そんなことはやめろ、敬意を示せ』と注意すべきだった」と主張。さらにPK戦の際に相手をおちょくるような動きを取っていた点にも触れ、こう続けた。

「PKの時の反応を見れば分かるだろう。エムバペを馬鹿にするのは理解できない。人形の件もそうだ。あれはスポーツマンシップではない。幼稚で私は好きではない」
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　UEFAのトップは、最優秀GKのトロフィーを股間の前に置いた衝撃のジェスチャーも、「うんざりだ」と不快感を隠せない。

「そんな振る舞いはするな。ワールドカップで優勝したんだろ！偉大さを見せて、自分が幼稚でないと示せ。完璧なゴールキーパーにはなれても、良い人間でなければ……」

　一方で、大会MVPに輝いたメッシのプレーは「彼がいなければ、アルゼンチンは準々決勝にすら進めなかっただろう」と絶賛した。

「ピッチで何をしたらいいか分からない時、メッシにボールを渡す。私は（試合前から）『素晴らしいファイナルになる。カップはメッシのものだ』と確信していた。そして、実際にそうなった。アルゼンチンはフランスよりも優れていた」

　E・マルティネスの愚行が人々の記憶から消える日は、当分先のようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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