チャンピオンズリーグ（CL）でベスト８進出を果たし、流れを変えられるかと期待された。だが、グレアム・ポッター監督率いるチェルシーは引き続き苦境にある。

　チェルシーは４月１日、プレミアリーグ第29節でアストン・ビラにホームで０－２と敗れた。前後半に１ゴールずつを許し、ネットを揺らせないまま今季10敗目となる黒星。順位は11位とボトム10に落ちてしまった。

　勝利したアストン・ビラのOBであるリー・ヘンドリーは、オリー・ワトキンスが決めた先制点の場面で、ロングボールへの対応が致命傷となったマルク・ククレジャについて、「学生レベルの守備」とこき下ろしている。
 

　チェルシーOBのジミー・フロイド・ハッセルバインクも、「コミュニケーションが取れていない」と失点場面を批判。一方で、批判を浴びるポッター監督については、「時間を与えなければいけない。この期間を乗り越えないと最終的な成果を得ることはない」と話した。

「ポッターでいくと決めたんだ。今は難しい時期にあるが、彼にこだわるべきだと思う。若い選手たちとポッターでいくことにしたのだから、プロジェクトにこだわるんだ」

　冬に鳴り物入りで加入したミハイロ・ムドリクが前半に好機を逸したことについて、ハッセルバインクは「完成された選手ではなく、ポテンシャルのある選手だ」と、やはり時間が必要と述べている。

「こういう状況でもっと出てこなければいけない。大金を費やしている。だが、ここに来てまだ数か月だ。彼には時間が必要だ。悪いミスだったよ。だが、8800万ポンド（約145億2000万円）だろうがなんだろうが、彼が完成された選手と意味するわけじゃない。彼には失敗する余地が必要だ」

　欧州最高峰の舞台で準々決勝に駒を進めたとはいえ、大金を投じてきたチェルシーにとって、プレミアリーグでの現状が受け入れがたいものであることは間違いない。クラブとポッターは、事態を好転させることができるのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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