「タケの加入効果は絶大だ」ユニホーム売上はトップ3、日本語版ツイッターは“公式超え”…久保建英のピッチ外の貢献にソシエダ番記者が驚嘆【現地発】

2023年03月22日 ミケル・レカルデ

どこに行っても日本のファンの姿を目にする

先日はサイン会に長蛇の列ができたのが話題となった久保。(C)Mutsu FOTOGRAFIA

 レアル・ソシエダの練習場、ズビエタはサン・セバスティアンから20キロほど離れた山岳地帯に位置し、気温も市内より2度低いのが日常的だ。ある冬の朝、入り口を通過すると、凍えるような厳しい寒さの中、日本人カップルがアイドルの入り待ちをしていた。手には青と白のストライプのユニホームを持ち、背中に背番号14とタケ・クボ(久保建英)の文字がプリントされていた。

 タケの加入における最も顕著な変化の一つは日本人ファンの数の増加だ。練習場、スタジアムどこに行ってもその姿を目にする。本拠地エスタディオ・アノエタの最前列に陣取り、横断幕を掲げる日本人ファンの一団はすでにお馴染みになっている。

 メディア関係者の数も増えている。クラブの広報部門の責任者の1人、ホン・アンデル・ムンドゥアルテによると、毎試合、日本人カメラマンのアクレディテーションの申請を受け、記者に関しても、取材の申し込みはほとんどの試合で5人を下回らないという。

【動画】「なんてこった」「狂っている」と現地サポーターも驚愕!久保建英のサイン会でできた凄まじい長蛇の列
 このレポートを執筆するにあたって、マーケティング部門にも問い合わせたが、広報部門にたらい回しにされるだけだった。背景にあるのは、タケの加入後、一つの商談もまとめることができていないことだ。現在進行中の案件はいくつかあるが、2度目のレンタル移籍となった昨シーズン、コナミとパートナシップ契約を結んだマジョルカとは対照的だ。ムンドゥアルテは現在の活動状況について次のように説明する。

「トヨタはオフィシャルスポンサーの一つだが、協力関係はタケの加入前から始まっていた。他にうちのコーチが日本の子供たちに直接指導を行うワカタケ・プログラムをスタートさせた」

 もちろんユニホームの売り上げもタケの加入効果の一つだ。ムンドゥアルテは「タケはすでにトップ3にランクされている。海外からの注文も増えている」と胸を張る。その人気の高さはサン・セバスティアン市内にある2つのショップで、14番のユニホームを購入する子供の数の多さからも一目瞭然だ。

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