「システムありがとう」家本元審判員が湘南対横浜FC戦のPK取り消し判定を支持!「動いていない。プレーでは普通見ない」

2023年03月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ボールの位置とか、諸々を注視してしまって、身体がフリーズ」

湘南にとって勝ち越しのチャンスだったPKの判は取り消しに。写真:鈴木颯太朗

 DAZNが配信する『Jリーグ ジャッジリプレイ』で、2月24日に行なわれたJ1第2節の湘南ベルマーレ対横浜FC(2-2)戦の85分のシーンが取り上げられた。

 湘南の右CKからの流れのなかで、町野修斗が横浜FCの中村拓海にペナルティエリア内で倒されたとして、一時はPKの判定が下された。その後、VARが介入。直前に、舘幸希が放ったシュートのこぼれ球に反応したタリクのオフサイドが確認され、PKは取り消しとなった。

 この時、VARの確認内容は、当初は町野への"ファウルの可能性"、その後に"オフサイドの可能性"となっていた。

 時系列としてはオフサイドが先だったが、確認の順番は後だった点について、元国際審判員の家本政明氏は「まず、現場の判断が優先される」として、適切だったと語る。そして、主審とVARの確認で、町野へのファウルは妥当であり「ペナルティキックという判断が確定した」と説明した。
 
 次に、オフサイドかどうかについては、副審の位置がボール寄りだったため、タリクのポジションを正しく確認できなかったと指摘。

 結果的にオフサイドを"見逃した"副審の立ち位置について、ボールの動きが激しい展開だと「どうしてもボールの位置とか、諸々のところを注視してしまって、身体がフリーズしてしまうことがある」と解説。そして、「システムありがとう」と審判の立場から素直な感想を述べた。

 また、舘のシュートが横浜FCのGK永井堅悟の身体に当たっているが、守護神の動きが"意図的なプレー"と判断されれば、タリクの動きはオフサイドではなくなる。

 これについて、家本氏は「プレーではなく、ディフレクション。いわゆる"跳ね返り"と十分判断できる」「ボールとの距離が、かなり近い。かなりの速くて強いボール。"反射行為"は認められているが、どれだけ動いているかというと、動いていない。プレーでは、普通見ない」として、ディフレクションの判断を支持。タリクのオフサイドの判定は、「当然」と断言した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】家本元審判員がPK取り消しジャッジは「当然」と断言。タリクがオフサイド判定に

【PHOTO】湘南の出場16選手&監督の採点・寸評。1Gの町野は随所でエースの風格。労を惜しまぬ上下動で攻守に貢献した石原

【PHOTO】横浜FCの出場16選手&監督の採点・寸評。攻撃にリズムを与えたカプリーニ。好守でピンチを救ったGK永井は陰のMVP

【PHOTO】雨のホーム開幕戦。平塚の地に湘南ベルマーレサポーターの声が響き渡る!

次ページ【動画】家本元審判員がPK取り消しジャッジは「当然」と断言。タリクがオフサイド判定に

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事