「肩だけなの?」鹿島・荒木遼太郎の“肩ブロック”に元国際審判の家本政明が見解「腕でコントロールしたって言える」

2023年02月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

「肩にも当たっているけど、上腕にも当たっているように映る」

懸命のディフェンスもハンドの判定で退場となった荒木。(C)SOCCER DIGEST

 一発退場は妥当なジャッジだったのか。

 DAZNが2月28日、『Jリーグジャッジリプレイ』の最新回を投稿。25日に行なわれたJ1リーグ第2節・鹿島対川崎の終了間際のシーンをピックアップした。

 1-1で迎えた90+5分、川崎の橘田健人のシュートを、鹿島の荒木遼太郎がゴールラインぎりぎりでブロック。肩でボールを弾き返したように見えたが、VARチェックの末、西村雄一主審はハンドの反則として、荒木には得点の阻止でレッドカードが提示された。

 この判定について、元国際審判員の家本政明氏は「肩の印象は持っています」と切り出し、以下のように見解を述べた。

「ただ、肩だけなの? がポイントだと思っていて。競技規則でハンドの反則が行なわれる場所は決まっていて、片口、三角筋があってへこむところ、脇の延長線上、(肩の部分を示しながら)ここだけなんですね。ここだけにボールが当たっているのか、ここ以外にもボールが当たっているのか」

 次に家本氏は「ボールは丸いんです。となった時に、接点があって、当たるじゃないですか、そうすると多少、たわむ。そうした時に、それでもかつ肩だけなのか、ってなった時に、それを立証する映像がどれぐらいあるのか」をポイントに挙げる。映像を見返しながら、家本氏は「肩にも当たっているけど、上腕にも当たっているように映る」と述べる。
 
 さらに、「ボールが手、または腕に当たること、すべてがハンドの反則とはならない」としたうえで、「ポイントは、ボール方向に自分の意図を持って、腕を動かしたのか。荒木さんの左腕を見ていると、動いていく、ボールの方向に、身体と一緒に。これは自分の意図を持って、腕を動かして、ボールのほうにコントロールした、腕でボールをコントロールしたって言える」と検証する。

 こうした点を踏まえて、「映像を見るかぎりは、主審の下した判断は大きく間違っているとはまず言えない話ですかね。どちらかと言うと、ハンドの反則と言える方向に限りなく高いのかなっていう印象です」と語った。

 試合は、荒木のハンドで得たPKを川崎の家長昭博が決め、川崎が2-1で勝利した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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