【採点寸評|横浜FC】エースたるゆえんを見せつけた小川航。痛恨OGの和田は厳しく評価[J1第2節 湘南2-2横浜FC]

2023年02月25日 垣内一之

攻撃面は特に課題が山積みのように映った

【警告】湘南=石原(68分)、阿部(73分) 横浜FC=なし
【退場】川崎=なし
【MAN OF THE MATCH】小川航基(横浜FC)

 2月24日にJ1リーグ第2節の湘南ベルマーレ対横浜FCが行なわれ、2-2のドロー決着となった。
【PHOTO】横浜FCの出場16選手&監督の採点・寸評。攻撃にリズムを与えたカプリーニ。好守でピンチを救ったGK永井は陰のMVP
 先手を取ったのは横浜FC。キックオフからわずか12秒後、自陣からのロングフィードを起点に、近藤友喜のアシストから小川航基がネットを揺らす。

 いきなりビハインドを背負った湘南だが、17分に追いつく。大橋祐紀がヘッドでつないだボールを町野修斗が収めると、巧みな切り返しから左足シュートを突き刺した。

 湘南はさらに23分、思わぬ形で逆転に成功する。横浜FCの和田拓也が自陣でのサイドチェンジでまさかのオウンゴール。試合は湘南の1点リードで前半を折り返す。

 迎えた後半は横浜FCがさらに攻勢を強めていき、いくつかのチャンスを作るなか、83分に試合を振り出しに戻す。カプリーニの左CKに小川航がヘッドで合わせ、この日、2点目をゲットする。

 その後は両チームともスコアボードを動かせず。勝点1を分け合う結果となった。
 
▼横浜FCのチーム採点「5.5」
「内容的には納得していない」。そう語ったのは、2得点の活躍でチームに勝点1をもたらした小川航基。それもそのはずだろう。四方田修平監督が今シーズンのテーマに掲げている「攻守の切り替え」、「球際」の部分では相手を上回っていたものの、プレー内容に関しては、チーム全体で意図した攻撃の組み立てや崩し、意図した守備の形はほとんど見られなかった。

 攻撃面は特に課題が山積みのように映った。後ろからのビルドアップはなかなか上手くつながらず、前半などは相手のプレスに四苦八苦。また中盤で良い形でボールを奪っても、効果的な縦パスがなかなか入らなかった。

 オーストラリア人のジョン・ハッチンソンをコーチに迎えたチームは、今季から昨季までの3バックから4バックに変更。世界の主流となっているハイプレス、ハイラインの新スタイルに挑戦しているが、この日のプレーを見た限り、理想とする形にはほど遠い。攻守両面で急ピッチでの整備が必要となりそうだ。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定したこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

取材・文●垣内一之(スポーツニッポン新聞社)

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