千載一遇のチャンスで好守披露! タイトル獲得に貢献した横浜GKオビが正守護神の座に名乗り「もっと質を上げたい」

2023年02月12日 金子 徹(サッカーダイジェスト編集部)

「いつ来てもいい準備をしていた」

193センチの高さを活かしたキャッチングとセービングの安定感が光ったオビ。(C)SOCCER DIGEST

[FUJIFILM SUPER CUP]横浜2-1甲府/2月11日/国立競技場
 
「いつ来てもいい準備をしていた」
 
 2月11日に国立競技場で開催された富士フイルムスーパーカップで、初の栄冠を掴んだ横浜F・マリノスのゴールマウスを守ったプロ4年目のGKオビ・パウエル・オビンナは、試合後にそう語った。
 
 千載一遇のチャンスだった。
 
 流通経済大から2020年に横浜へ加入したオビは、出場機会を求め、2度にわたる栃木SCへのレンタル移籍で経験を積んだ。そして昨季に2度目の復帰を果すも、高丘陽平から正守護神の座を奪えず、公式戦のピッチに立ったのはルヴァンカップの1試合と天皇杯の2試合のみだった。だが、2月4日にその高丘が海外クラブへの移籍交渉のためチームを離れたことを受け、ついに出番が巡ってきたのだ。
 
 試合は44分に1失点こそ喫するが、193センチの高さを活かしたキャッチングとセービングの安定感が光り、得意のスローイングで攻撃のスイッチ役にもなるなど、攻守に存在感を発揮。2-1での勝利とタイトル獲得に貢献した。
 
 しかし本人は納得していないようで、試合後に自身のプレーを振り返り、課題を口にする。

「相手がゴールキーパーまでプレッシャーをかけてこないので、ビルドアップでは少し余裕が持てましたけど、自分のポジションだったり、センターバックの負担にならない関わり方を開幕までに修正していきたい」

 ディフェンスラインの背後のスペースに対するケアも、飛び出すタイミングや対応は的確だったように感じたが、「もっと質を上げたい」と語る。
 
 2月9日にはビルドアップに長けるGK飯倉大樹が加入し、激しいポジション争いが予想されるが、この試合での経験は自信に繋がったはずだ。「このチャンスを掴みたい」と意気込む背番号50が、正GKの座に名乗りを上げた。
 
取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)
 
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