「日本の高校のユニークなルーティン」高川学園の“新作”に英大手紙も反応!「奇策で話題になったのは初めてではない」

2023年01月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

対戦相手の徹底研究を乗り越え――

まさかの蹴る側がお馴染みのグルグルを披露した。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

 1月2日に開催された高校サッカー選手権大会の3回戦で、高川学園は東山と柏の葉公園総合競技場で対戦。0-2で敗れたものの、お家芸の進化形を炸裂させ、小さくないインパクトを残した。

 一躍、その存在が世に知られるようになったのは、4強入りした前回大会。輪になって相手のマークを外す、奇抜な"グルグル円陣"を効果的に用い、旋風を巻き起こしたのだ。

 しかし、今年度のチームでは『トルメンタ』(スペイン語で嵐の意)と名付けられた、その飛び道具でゴールを奪えず。対戦相手に徹底研究され、新チーム発足後の新人戦では「手もつながせてもらえなかった」と、MF実森大翔(3年)は言う。

 それでも改良を重ね、富山一との2回戦(2-0)では、ニアサイドに集まった3選手が手をつないで小規模のトルメンタを発動する"ニアメンタ"を披露し、迎えた東山戦だった。

 敵陣中央でFKを得ると、セットされたボールの付近で選手3人が手をつなぎ、なんと受ける側ではなく、蹴る側がグルグル。そこから1人、2人とおとりになり、3人目がキックしたのだ。ただ、シュートを枠に飛ばすことはできなかった。
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 逆転の発想は、SNS上で「まさかのキッカーがトルメンタ!」「独特すぎ」「仕込んでんなぁ」といった声が上がり、盛り上がりを見せるなか、英大手紙『The Guardian』も反応。「日本の高校サッカーチームはユニークなFKのルーティンをふんだんに使う」と題し、こう伝えている。

「高川学園高校はFKの際に、3人の攻撃陣がボールの横で輪になって踊るという、独自のテクニックを使った。この取り組みは失敗に終わったが、このチームが奇妙な戦術で話題になったのはこれが初めてではない。以前には1人が6ヤードボックス内に立ち、他の5選手が端で円陣を組んで踊り、別の方向へ飛び出す手法を取り、はるかに成功を収めたのだ」

 3回戦を前に実森は「ほかにもいくつかセットプレーは考えています」とも語っていた。今後も高川学園発の妙技に期待したい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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