「プロからも大学からも声がかかる絶対的な存在になりたい」
日体大柏に惜敗した飯塚。2年生DF藤井(写真)は1年後の捲土重来を期し、大会を後にした。
[高校選手権3回戦]日体大柏 1-0 飯塚/1月2日(月)/県立柏の葉公園総合競技場
飯塚にとって初となる選手権は、ベスト16で幕を閉じた。3回戦の日体大柏戦で柏内定のFWオウイエ・ウィリアム(3年)に決勝点を決められ、0-1の敗北を喫した。
「左サイドにボールが入ったら自分が追い越す形で行きたかったけど、ボールをうまく回せなくて、流れを持って来れなかった。攻撃参加する機会が少なかったし、相手のプレスに対してうまく修正できなかった。そこが課題だと思います」。
2年生の左サイドバック、藤井葉大はこう試合を振り返った。藤井は180センチのサイズを持つ注目の左利きサイドバックで、2022年はU-16日本代表として10月のU-17アジアカップ・バーレーン2023予選に出場。大きな経験を経て、選手権に挑んでいた。
対人に強く、球際の激しい守備を見せる一方で、攻撃に切り替わったら縦突破を仕掛けて左からのクロスを供給したりと、スプリントから攻撃のサポートに入ることができる。
だが、選手権では緊張からか、満足の行くプレーを披露できなかった。特に日体大柏戦では立ち上がりから相手のプレスに苦しんだ。オウイエを真ん中に残しながらも、2トップを組む吉田眞翔(3年)が積極的に前からプレスを仕掛けてきて、左サイドハーフの古谷柊介(3年)がワイドに張りながらも、右サイドハーフの平野伶(3年)が吉田と連動してハメに来た日体大柏に対し、飯塚はDFラインからの組み立てが思うように構築できなかった。
その状況に藤井も、ポジショニングを意識してボールの受けどころを模索したが、チーム全体の歯車を噛み合わられなかった。それでも前半36分に左サイドで直線的なスプリントから抜け出してチャンスを演出したが、その後が続かない。後半も思うようにリズムを掴めず、攻め上がる機会がなかなか訪れないままタイムアップ。これが前述のコメントに繋がった。
「福岡県大会(予選)では声出しが禁止で、声出し応援の中でプレーするのは1回戦が初めてだったんです。1回戦(明桜戦)は完全に浮き足立っていたし、この環境の中でいかに自分たちのいつもの力を出せるか、それを力にするくらいの気持ちが大事だと痛感しました」
飯塚にとって初となる選手権は、ベスト16で幕を閉じた。3回戦の日体大柏戦で柏内定のFWオウイエ・ウィリアム(3年)に決勝点を決められ、0-1の敗北を喫した。
「左サイドにボールが入ったら自分が追い越す形で行きたかったけど、ボールをうまく回せなくて、流れを持って来れなかった。攻撃参加する機会が少なかったし、相手のプレスに対してうまく修正できなかった。そこが課題だと思います」。
2年生の左サイドバック、藤井葉大はこう試合を振り返った。藤井は180センチのサイズを持つ注目の左利きサイドバックで、2022年はU-16日本代表として10月のU-17アジアカップ・バーレーン2023予選に出場。大きな経験を経て、選手権に挑んでいた。
対人に強く、球際の激しい守備を見せる一方で、攻撃に切り替わったら縦突破を仕掛けて左からのクロスを供給したりと、スプリントから攻撃のサポートに入ることができる。
だが、選手権では緊張からか、満足の行くプレーを披露できなかった。特に日体大柏戦では立ち上がりから相手のプレスに苦しんだ。オウイエを真ん中に残しながらも、2トップを組む吉田眞翔(3年)が積極的に前からプレスを仕掛けてきて、左サイドハーフの古谷柊介(3年)がワイドに張りながらも、右サイドハーフの平野伶(3年)が吉田と連動してハメに来た日体大柏に対し、飯塚はDFラインからの組み立てが思うように構築できなかった。
その状況に藤井も、ポジショニングを意識してボールの受けどころを模索したが、チーム全体の歯車を噛み合わられなかった。それでも前半36分に左サイドで直線的なスプリントから抜け出してチャンスを演出したが、その後が続かない。後半も思うようにリズムを掴めず、攻め上がる機会がなかなか訪れないままタイムアップ。これが前述のコメントに繋がった。
「福岡県大会(予選)では声出しが禁止で、声出し応援の中でプレーするのは1回戦が初めてだったんです。1回戦(明桜戦)は完全に浮き足立っていたし、この環境の中でいかに自分たちのいつもの力を出せるか、それを力にするくらいの気持ちが大事だと痛感しました」
初の選手権はすべてが違った。雰囲気、緊張感、そして歓声。その中でいかに平常心を保って自分のプレーができるか。チームに起こっている現象を把握して、左サイドからプレーと声で全体に良い影響を与えられるか。まさにそれこそが、藤井の理想とするサイドバック像だった。
「チーム流れが悪い時に、一人でその流れを断ち切れるようなメンタリティーが足りていません。もちろん技術的にもその場の状況で最善の判断をできるようになりたいし、サイドバックはビルドアップのポイントになる重要なポジションだからこそ、攻守において平均値の高いプレーをしたいです」
悔いが残り、不完全燃焼に終わった初の選手権だったが、来年に向けて大きな財産を手にした。
「飯塚にとっては初舞台で分からないことがいっぱいでしたが、この1回と0回では全然違うと思うので、この違いを来年のチームに還元していきたい。中心となってやっていく責任があると思っています」
ゼロからイチにすることが一番難しい。だが、イチにできれば、そこから多くのものをプラスしていけるだろう。
「1年間、52週間の積み重ねの差が最後の選手権の舞台に出ると思うので、一日一日を大切にしてやっていきたい。プロからも大学からも声がかかる絶対的な存在になりたいです」
経験から何を学んでいくか、何をすべきかを具体的に考えられるかで将来は変わってくる。期待の左サイドバックはさらなる飛躍を誓って、柏の葉を後にした。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
【選手権PHOTO】堀北・ガッキー・広瀬姉妹! 初代から最新18代目の凛美まで「歴代応援マネージャー」を一挙公開!
「チーム流れが悪い時に、一人でその流れを断ち切れるようなメンタリティーが足りていません。もちろん技術的にもその場の状況で最善の判断をできるようになりたいし、サイドバックはビルドアップのポイントになる重要なポジションだからこそ、攻守において平均値の高いプレーをしたいです」
悔いが残り、不完全燃焼に終わった初の選手権だったが、来年に向けて大きな財産を手にした。
「飯塚にとっては初舞台で分からないことがいっぱいでしたが、この1回と0回では全然違うと思うので、この違いを来年のチームに還元していきたい。中心となってやっていく責任があると思っています」
ゼロからイチにすることが一番難しい。だが、イチにできれば、そこから多くのものをプラスしていけるだろう。
「1年間、52週間の積み重ねの差が最後の選手権の舞台に出ると思うので、一日一日を大切にしてやっていきたい。プロからも大学からも声がかかる絶対的な存在になりたいです」
経験から何を学んでいくか、何をすべきかを具体的に考えられるかで将来は変わってくる。期待の左サイドバックはさらなる飛躍を誓って、柏の葉を後にした。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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