[高校選手権２回戦] 鹿島学園２－３岡山学芸館／12月31日／駒沢陸上競技場

　岡山学芸館の"10番" 山田蒼が背番号に恥じない活躍を披露した。

　序盤から主導権を握った岡山学芸館は前半18分、左スローインの流れからボールを受けた山田が、巧みなボールタッチで相手DFをかわすと、ペナルティエリア手前から強烈なグラウンダーのシュート突き刺し、先制点を挙げる。

　38分に失点し、同点に追いつかれるも、39分に今井拓人のゴールで再び１点をリード。しかし後半13分にネットを揺らされ、２－２の同点とされる。苦しい展開のなか、ここでチームを救ったのが山田だった。

　後半35分、アタッキングサードでの田邉望との華麗な連係から、右足を振り抜くと、正確なコースに飛んだコントロールシュートがゴール右に決まり、勝ち越しに成功。このゴールが決勝点となり、岡山学芸館がベスト16進出を果たした。
 

　２得点と躍動し、チームを勝利に導いた山田。実はこの試合の前日の夜、食事の席で高原良明監督から、「いつ10番の仕事するんだよ」「10番もっとやってくれよ～」と激励されていた。山田は試合後、「そう言われたこともあって、今日は結果が出せて嬉しいんです」と笑顔を見せた。

　エースナンバーを初めて背負った今季序盤は、「自分で大丈夫なんか？」と重みを感じていた。それでも、日々のプレーや姿勢をチームメイトにも認められ、「今は自信を持って背負えている」のだという。

　次戦は１月２日、３回戦で國學院久我山と対戦。山田は「チームはベスト４を目ざしているので、次は通過点。絶対勝ちたい」と力強く意気込んだ。

取材・文●手塚集斗（サッカーダイジェストWeb編集部）

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