Jリーグは10月23日、J２最終節の計11試合を各地で開催。えがお健康スタジアムではロアッソ熊本対横浜FCが行なわれた。

　18日に今季限りでの引退を発表している横浜FCの中村俊輔にとっては、現役最後のゲーム。背番号25はこのメモリアルゲームで腕章を巻いて先発し、３－４－２－１の右シャドーでプレーした。

　立ち上がりに自分たちのミスで横浜FCは先制点を献上。失点後、俊輔は手を叩いて周囲を鼓舞し、近くにいる選手に身振り手振りで指示を出す。

　プレーが途切れるタイミングで、あるいは引水タイムでも、俊輔はチームメイトと積極的にディスカッション。プレーでは、狭いスペースでも浮き球のボールに軽く合わせて、味方に丁寧に落とすなど、"らしい"技術を駆使してボールの流れをスムーズにする。

　20分に小川航基が同点弾をゲット。その３分後、俊輔がFKで見せ場を作る。敵陣右サイドのタッチライン際で自慢の左足を振り抜く。ゴール前でマテウス・モラエスがヘッドで合わせるも得点には至らない。
 

　さらに37分、敵陣中央のやや左寄りの位置でFKのチャンス。ふわりとしたボールを供給すると、小川が惜しいヘディングシュートを放つ。

　１－１のタイスコアで迎えた後半、横浜FCは46分、47分と立て続けに失点。１－３と苦しい状況に。だが54分、小川がこの日、２点目をマークして１点差に詰め寄る。

　そして、俊輔は60分に途中交代。ピッチを去る際、アウェーの地だが、スタジアムからは万雷の拍手が送られた。

取材・文●広島由寛（サッカーダイジェストWeb編集部）

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