「役割ははっきりしていた」身体を張って劇的同点弾を演出したジュビロ松原后。剣ヶ峰の次戦に向けては「もっと死に物狂いで…」

2022年10月23日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

高卒ルーキー・古川との連係に自信「関わればチャンスが増える」

67分に投入された松原。チームに推進力をもたらした。写真:鈴木颯太郎

[J1第31節] 清水1-1磐田/10月22日/IAIスタジアム日本平

 強い覚悟をプレーで体現した。

 ジュビロ磐田は10月22日、J1第31節で清水エスパルスとの静岡ダービーを戦い、1-1のドローで終えた。90+2分にジャーメイン良がゲットした劇的同点弾の起点を作ったのが、松原后だ。

 67分に左ウイングバックとして投入されると、積極的に前への突破を目ざす。そして90+2分、後ろからチェックに来ていた相手のヤゴ・ピカチュウを背負ってボールを受け、3人に囲まれる中で倒れ込みながらも突進し"タメ"を作った。

 ファウルをアピールして一瞬止まる相手に対し、同じく途中交代で入っていた古川陽介がこぼれ球を拾って折り返す。最後はボールを受けたジャーメインが、左足を振り抜いてゴールに突き刺したのだ。ジャーメインも59分からの途中出場だった。

 試合後に取材に応じた松原はこのシーンを「背負ってクロスを上げるためにプレーしようと思って。タメを作れたので良かった」と語り、狙い通りだったかと問われると「はい」と力強く答えた。
 
 同点ゴール以外のシーンでも、積極的に前を向くプレーが目立った。投入時点で「自分の役割ははっきりしていた。点を取る起点になるプレーをしなければいけないと。絶対に点を取らないといけない状況だった」という覚悟でピッチに入ったという。

 また、後半途中から入った3人で同点ゴールを奪取するなど、選手交代が結果に繋がった点については「後半に入る選手たちが、自分の役割を効果的にプレーできている」として、「執念を見せられたのでは」と一定の評価を口にした。

 前節の横浜F・マリノス戦(1-0)に続いて得点に結びつけた古川とのコンビネーション。「俺と陽介が関わればチャンスが増える。おれがタメを作って陽介がクロスとか。もっと多くしたい」と手応えを感じているようだ。

 J1残留の可能性を残しているとはいえ、磐田は依然として最下位の18位。29日に行なわれる次戦の17位・ガンバ大阪との"6ポイントマッチ"に敗れると、J2降格が決定する。

 勝点に加え、得失点差でもライバルより10点以上劣っている苦境の磐田。それでも、松原は「まだ、諦めるわけにはいかない。もっと死に物狂いで、ピッチでもっと自分たちの気持ちを見せる。でないと、今日みたいな試合をものにできない」と意気込み、「1週間準備したい」と前を向いた。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

【動画】磐田ジャーメイン良の劇的同点弾の起点に!松原后が身体を張って作った"タメ"をチェック!

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